こちらはベルサイユのばら〈漫画・アニメ・映画〉ファンのブログです
     ばらさん系雑記が主+まれにお絵描き。という内容になっております

《 第28話 アンドレ 青いレモン 》 つづき
 

偏った見方をしている私にとっては『 オスカル受難の回 』ですが
王妃さまも云うに及ばず、母親として我が子の苦しみを
見守る事しか出来ないというのは、どうしようもなく辛いもので
今回はほんとに誰一人幸せな人がいませんねぇ


手伝おうか?オスカル」「いや…いい…
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ひとり、散乱したガラス片を手にするオスカルさん。
割れたグラスは壊れてしまったフェルゼンとの関係。   
ガラス片をひとつずつ拾いあげるのは、粉々になった心を   
元に戻すのも自分自身しかないのだという暗示でしょうか。
いつもならしないでしょ、涙目でお片付けだなんて…

この後もそうですが、今回はアンドレさんが繊細な表情変化を
結構な場面みせていますね。すごく細かくて追い切れません


わたしは、近衛を辞める
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今までならオスカルさんが辛い時は、少しでもそれが軽くなるよう
幼馴染君が、それとなく励ましや優しさを与える事もできましたが
今回ばかりは、アンドレ自身も不安を抱え、手の施しようもありません。

女として辛いなら女を捨ててしまえ~というのは
短絡的過ぎましてよオスカルさん
そして衛兵隊移動に繋がって行くわけですが、これってどうなのかな。
アンドレさんが悶々と呟いていたとおりなのかしら。

フェルゼンへの想いを断ち切る、辛さを振り切るため何かに没頭したい。
けれど長年従事し手慣れた近衛では、今さら無我夢中になれるような
任務も無い事は分かっている。
という事で、新しい仕事(環境)が欲しい=転属願い。かな?と自分は思ってました。
集中できるものがあると、それ以外の雑事を忘れていられるんですよね。
忙しすぎると余計な事を考える余裕もなくなる、という事でもあり。

それにしてもレモン以前は、こんな動きはなかったので
やはり本人にバレてしまったのが決定打だったのでしょうか。   
もう友人としてそばにいる事も出来なくなった、完全な「お別れ」。

そして後半は、アンドレさん大暴走へ。


紅く咲いても白く咲いても、薔薇は薔薇だ
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なにより、おまえの姿をみる事が出来なくなるのが辛い
と、ひとり不安に苛まれているアンドレに
もう私の供はしなくてもよい」=傍で見守らなくていい、と
言っちゃったのがスイッチでしたね。
それまではオスカルのピアノに耳を傾け、お茶を手をするのを見届けて
じゃあ、おやすみ」と穏やかに退室しようとしていたのに…。

女は所詮女だということか
なーんて、そんな事アンドレが言うわけがないと、今迄のオスカルさんなら
判っているはずなのに、返事も待てずに平手打ちする辺り
彼女も内心相当テンパっていたのでしょうか。
二人とも、いっぱいいっぱいなタイミングだったように見えまス


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そして、よくもうちの大事な娘に手ぇだしやがったな!? の巻。
震えながら泣くなんて、後にも先にもこの時だけじゃーい!!
もうね~この世で一番安全なはずの自分の部屋で
この世で一番信頼している人間が豹変したんですよ。あり得んでしょ普通!?
あ、どうでもいい事ですが、私こんな大きな娘はいませんので<念の為



というトコロで、ぼやぼやしてたら翌放送日になってしまったのでまた後日 















今週のBS 《 第28話 アンドレ 青いレモン 》


ついにレモン回まで来てしまいました。れもん・・・
今回は完全にイメージ先行のタイトル付けですね。
どの辺狙って付けたんでしょ。
当時の原作&宝塚ファン世代の人なら、本編を見る前でも
意味の通じるタイトルだったのかしら?


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前半メインは、フェルゼン&オスカル決別の場面。

・・・・・それにしても。
どうもフェルゼンさんは、王妃様関連で辛くなるジャルジェ家を訪ねる
という習性があるようですね。
いつもなら気晴らしに付き合ってもらえるのでしょうけれど
今日のオスカルさんは、挙動不審でろくに眼を合わせてくれず。


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会話でも友人モードと乙女モードが錯綜するのか、どこかぎこちなく
これでは「まさか」の疑惑が「やはり」に変わっても仕方ありませんです。
自分で墓穴掘っちゃってますよーん



「この世に愛はふたつある。喜びの愛と、そして苦しみの愛だ」

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ここ一連の台詞を初めて聞いた時、なんて上手い脚本なんだ!と思いました。
これ、今のアニメで言わせたら、場合によっては陳腐に聞こえかねませんでしょ?
ベルばらでは今までずっと三者三様(四人)の紆余曲折の積み重ねを見てきているので
言葉通り(それ以上)の重みと裏付けがあって、説得力半端ないことこの上なし


子供時代は地方打切り組だったので、この辺りはまったく見ていなかったのですが
アニメ版を大人になって初めて見た時、実はこの28話で涙しました。
なんというか…感動したんです。オスカルさんの言葉に。
感動というより……どうかな………共鳴に近いかも…


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―――神よ…フェルゼンにご加護を。そしていつか、喜びの愛を彼に御与え下さい

大人になって初めて聞いた時、私、この言葉に魂を鷲掴みにされました。
もしかしたら、アニメのオスカルさんにベタ惚れなのは、この一言のせいかもしれません。

だってね、愛している人とお別れした直後なんですよ。
それなのに「幸福をもたらす愛をこの人へ」などと願えるとは。
その幸福は自分ではない、他の女性から…という事になるのにですよ?
(たぶんそこまでは考えていないでしょうけど)
嫌いで別れたわけではないので、その人に幸福になってほしい気持ちは
凄くよく判ります。けれど、直後に祈るような事はなかなか…なかなか

自分の苦しみ悲しみは、かまわず放っておいて、ストレートに
ただ、ただ、相手の幸福を願うなんて、そうそうできませんでしょう。

この人の愛情は、本当に打算がないんですね。
そこだなぁ…私がこの人を大好きな理由。
いや、生き方そのものに打算がなくて、時として不器用に見えちゃう事さえありますが。



この時のオスカルさんは、フェルゼンを本気で愛していたとしか思えないのです。
とか言っちゃうと、アンドレファンさんには睨まれそうですが
そうでなければ、あんなに苦しむ事なんてありませんもの。

そして、この時の経験があるからこそ、その後、巡ってくる数々の出来事から
揺るぎないアンドレの愛情や自分の心の深淵に気づいていくのではないでしょうか。
経験の積み重ねがあってこそ、よりハッキリと見えてくるものも確かにありますから。







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 今、必要なものは何だと思う?
 ・・・・・芋か?







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