《 第30話   お前は光 俺は影  》  つづき




そして堪らなくなって貴方の父上に申し上げました。貴方をくださいと

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ボコボコアンドレをひとり残し、帰路につくオスカルさん。
そこに「送らせてください」とジェローデル。
・・・タイミング悪過ぎですねぇ。あらあら

俯き加減で押し黙る彼女に、滔々と胸の内を語るジェローデル。
背後では風に吹かれるまま、風車が軋んだ音をたてて回っていますが
オスカルさんの心に、何ら響かないまま空回りしている彼の言葉を表しているようで
「監督、あんまりジェロさんをいじめないでください」な気分になります。
なんだか報われなさをダメ押しされてるみたい・・・

この頃のオスカルさんも、ごっつー可哀想に見えるんですよ。
友人フェルゼンとは絶縁し、幼馴染アンドレとは距離を置き
古馴染み部下ジェローデルには、いきなり女として求められ。
これまでいた、ごく普通の他愛もない会話を出来る相手が
公私にわたり、どこにもいなくなってしまっている。
周りは周りで、彼女が望むものとはかけ離れたものを与えようとするばかり。

そこへ更に事件発生 ジャルジェ将軍銃撃さる。
今回は、やたらアクシデント多発ですね。




ありがとう。アンドレ

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動揺しまくりで駆けつけたオスカルさん。大丈夫と判った途端泣き崩れましたが
このハンカチを渡された場面で、アンドレと元の距離感に戻れたように感じました。
個人的には今回唯一、ほろっと気分になれたトコロ

それにしても、彼女は家族への愛情も深い人ですネ。
軍服を拒否した子供の頃を思えば、随分内面も大人になったなぁ。
ジェローデルが気に入らなければ他を探そう、とかピントのずれた事を言う父上だけど
自分を思ってくれている気持ちは伝わるので…やはり大切に思い、愛しています。




明日の舞踏会、ちゃんとオスカルの供をしてくれよ

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けが人相手では真っ向から拒絶も出来ない難しいところ・・・。
声をかけられたアンドレを振り返ります。
お前はどう思っているのだ?とでもいうかのように、ひたりと見据え。

瞬間、感情が露わになりかけるも
・・・かしこまりました」と眼を伏せて返答するアンドレ。
ごく短いですが、この間のふたりの無言のコンタクトが好きです



だんなさまと御約束をした。おまえの供をすると

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複雑な胸中のアンドレさんに
そう簡単に私は嫁にはいかん」と、はっきり告げるオスカルさん。
ふ、と口の端で笑みを吐く、この表情をアンドレにみせたいなぁ。

自分に対する想いはわかっている。
今の自分は、それに応えることなどできないけれど
アンドレの揺れる心の一端を軽くする事は出来る。

このまま生きていくつもりだと告げ、ありのまま
今のアンドレをも受け入れたような変化を感じます。
まずは一歩前進かしら




ラスト。父上がひとり語りをしているような場面。
この丁寧な口調からすると、ジェロさん以外にも誰かいますよね。
ブイエさんが直接様子を告げに来るわけないけど目上っぽい。
誰なんだ~仲人候補だったのは!? <うそうそ。仲人ちゃいます