先週のBS 《 第39話 あの微笑はもう還らない! 》 ※2月3日放送
愛しい人さよなら回。
「…陽が沈むのかオスカル?」
「うん。今日の戦いは終わった。もう銃声ひとつ しないだろ?」
オスカルさん、優しく諭すように語りかけます。
アンドレさん、もう見えていません。
鐘の音と、帰巣する鳩の羽音で日暮れを思います。
そして落ちてくる涙。
オスカルさんの震える声で、死が迫っている事を悟ります。
この瞬間までアンドレさんは、自分が死に瀕しているのだという
自覚がありませんでした。
顔色が変わるという表現がありますが
「俺はもう…だめなのか?」の「だめなのか」で声音が変わっています。
ちいさな驚きと滲む絶望。
…志垣さん。若いのに、芝居が怖いくらいの秀逸さです。
ここまで涙を懸命にこらえるような、震える吐息が切れ切れに聞こえていて
一方の田島さんも、本当に泣きながら応えているかのようです…
「全てがこれからなんだもの。
こんな時に俺が死ねるはずはない。死んでたまるか…」
「いつかアラスへ行った時、ふたりで日の出を見た。
あの日の出をもう一度みよう、アンドレ。あの素晴らしかった朝日を」
こたえを返すことなく、彼はそのまま絶命。
・・・あんまりです。
なんでこんな死に方しなくちゃいけないの?
オスカルさんの問いかけに、返す事は出来なかったけれど
それでも声は、ずっと聞こえていて、心のうちで応えていたと思います(希望)
・・・けど「私をおいて逝くのか」という悲鳴までは聞こえて欲しくない・・・それはつらい。
私事ですが、むかし子供の頃、父を原因不明の病で亡くしました。
救急車で運ばれ、再び会えた時は、喉を切開されて人工呼吸器をつけた姿に。
動く事、話す事もなく、眼を閉じ意識不明の植物状態に見えましたが
私達子供の語りかけだけには、涙を流して反応を返してみせたのです。
唯一できたのはそれだけ。
だから人間、最後に残されるのは聴覚、という説を本当だと思っています私…。
‐‐‐‐‐愛していましたアンドレ
・・・おそらくずっと以前から。気付くのが遅すぎたのです
アンドレ、許して欲しい
愛は、裏切ることより、愛に気づかぬ方が、もっと罪深い‐‐‐‐‐
アンドレのみならず、愛馬をも撃ち殺されて
反射的に、抵抗と反撃に動きます。
けれども目の前の兵士達の事、見えてはいるけど見てはいない。
彼女の心の中は、彼への想いだけで埋め尽くされていました。
この時の一連の独白、好きでした。
アンドレに向けて心を告げている。という意味では。
ただ内容は、とてもとても寂しい。
過去を顧みれば、その愛を知るずっと以前から
アンドレからは、溢れるほどの愛情を注がれていた記憶しかない。
なのに自らは、それと同じくらい、それ以上の愛で慈しみ
幸いで彼を満たす事ができなかった。
許して欲しい、と願ってしまうくらい辛すぎる後悔の深さ。
彼と共に歩む事は、もう二度とできないのだという、その虚無の果てしなさ…
その苦しさが伝わってくるのです
分けます
愛しい人さよなら回。
「…陽が沈むのかオスカル?」
「うん。今日の戦いは終わった。もう銃声ひとつ しないだろ?」
オスカルさん、優しく諭すように語りかけます。
アンドレさん、もう見えていません。
鐘の音と、帰巣する鳩の羽音で日暮れを思います。
そして落ちてくる涙。
オスカルさんの震える声で、死が迫っている事を悟ります。
この瞬間までアンドレさんは、自分が死に瀕しているのだという
自覚がありませんでした。
顔色が変わるという表現がありますが
「俺はもう…だめなのか?」の「だめなのか」で声音が変わっています。
ちいさな驚きと滲む絶望。
…志垣さん。若いのに、芝居が怖いくらいの秀逸さです。
ここまで涙を懸命にこらえるような、震える吐息が切れ切れに聞こえていて
一方の田島さんも、本当に泣きながら応えているかのようです…
「全てがこれからなんだもの。
こんな時に俺が死ねるはずはない。死んでたまるか…」
「いつかアラスへ行った時、ふたりで日の出を見た。
あの日の出をもう一度みよう、アンドレ。あの素晴らしかった朝日を」
こたえを返すことなく、彼はそのまま絶命。
・・・あんまりです。
なんでこんな死に方しなくちゃいけないの?
オスカルさんの問いかけに、返す事は出来なかったけれど
それでも声は、ずっと聞こえていて、心のうちで応えていたと思います(希望)
・・・けど「私をおいて逝くのか」という悲鳴までは聞こえて欲しくない・・・それはつらい。
私事ですが、むかし子供の頃、父を原因不明の病で亡くしました。
救急車で運ばれ、再び会えた時は、喉を切開されて人工呼吸器をつけた姿に。
動く事、話す事もなく、眼を閉じ意識不明の植物状態に見えましたが
私達子供の語りかけだけには、涙を流して反応を返してみせたのです。
唯一できたのはそれだけ。
だから人間、最後に残されるのは聴覚、という説を本当だと思っています私…。
‐‐‐‐‐愛していましたアンドレ
・・・おそらくずっと以前から。気付くのが遅すぎたのです
アンドレ、許して欲しい
愛は、裏切ることより、愛に気づかぬ方が、もっと罪深い‐‐‐‐‐
アンドレのみならず、愛馬をも撃ち殺されて
反射的に、抵抗と反撃に動きます。
けれども目の前の兵士達の事、見えてはいるけど見てはいない。
彼女の心の中は、彼への想いだけで埋め尽くされていました。
この時の一連の独白、好きでした。
アンドレに向けて心を告げている。という意味では。
ただ内容は、とてもとても寂しい。
過去を顧みれば、その愛を知るずっと以前から
アンドレからは、溢れるほどの愛情を注がれていた記憶しかない。
なのに自らは、それと同じくらい、それ以上の愛で慈しみ
幸いで彼を満たす事ができなかった。
許して欲しい、と願ってしまうくらい辛すぎる後悔の深さ。
彼と共に歩む事は、もう二度とできないのだという、その虚無の果てしなさ…
その苦しさが伝わってくるのです
分けます