第19話からこちら、ぐぐっと大人仕様に舵を切られた印象ですが 
第20話の輪舞回、我ながら今迄いったい何度見た事か。
最初から終わりまで、メイン4人の想いが様々に交差しているのが
よいのです~いたるところ、おいしい場面だらけ


オスカル・フランソワ、君はどうおもう?私はこれから...どうすればよい?
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ひとり懊悩するフェルゼンさんの場面。
貴族的な鷹揚さとぞんざいさと、その行き詰った心情が
声音だけでもよく表れていると思いますデス。
声のみの演技としてはこの回、野沢那智さんのお芝居が
頭一つぬけている気がします

でもって、この場面のフェルゼンさんの重いため息とか
林檎をぽいっと渡されて「ん?」と振り返るオスカルさんとか。
セリフとまでいかない言葉以前の自然体な息遣いに
時々の心情や、会話の距離感などが感じられて
その辺りも好きなのでございました~。
「ん?」ですよ 「ん?」。なんか可愛くないですか?


さて、その可愛い人の駄々っ子場面。
わたしはそんな役回りはしたくない
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行かないもん!とズル休み宣言するオスカルさんの巻。

今宵の舞踏会にはでない
と、アンドレさんが作業しているところへ、わざわざ自分で
言いに来るあたりがミソかな~と思っていました。

自分だけが、ふたりの味方になれるのだという自覚はあるけれど
方々から聞こえてくる陰口に満ちた陰険な場は嫌いだし
隠し持っている自身の恋心的にも辛いものがある。
でも行かなくてはならない立場なのもわかっているので
ぐちゃぐちゃな気持ちを吐き出しに来たのではないかなー?と。
20-5
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アンドレさんに諭されるのは予想していたけれど
無茶苦茶言ってるのに「ははは、いいねぇ。やってみようか」と
なごなご肯定されたら・・・仕方ない。と前向きに諦められるというものです。

不満や苦しみを吐き出せる、それだけでも(解決しなくても)
気持ちは楽になれますし、この場面は、アンドレさんに
背中を押してもらいに来たようにも見えるのですよネ。



そして、その結果の舞踏会。
男装の麗人さんもアンドレさんも、その見た目効果を
よーく判っていらっしゃいますこと (笑)
20 (1)
今宵はどういう風の吹き回しでしょう?
おそれながら、風は西からも東からも吹きそよぐものでございます
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このオスカルさんの言い回しがとっても好き~。
こういう洒脱な会話場面を他にももっと見たかったですねぇ

この後
ただし、今宵のお相手はわたくしひとりに」と言われた王妃さま
笑顔の間に一瞬、ふっと半眼の真顔が入ってるんですよね。
その意味を悟って。
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瞬間の表情変化なので、短すぎて
その意味が伝わり難いのが惜しいですわ。
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一方、この場の話題と視線を一気にさらっていったオスカルさんへ
感謝の杯を捧げるフェルゼンさん。

当時の作画スタッフ本橋さんが
「フェルゼンの気持ちをワイングラスで表現しろ」と
作監荒木さんに指示された場面は
こちらではないかと思うのですが、どうでしょうね。
良い感じなのでは?と思いますよ~