有名なテュルゴーの地図。
ベルばら時代、財務大臣だったテュルゴーの父が
パリ市長だった時に作らせたもの。
刊行されたのは1739年、ルイ15世の時代。
オスカルさんはまだ生まれる前

パリ市内が事細かに書きこまれているので、見ていると
本当に大都市だったんだわ~と感じられるのですが
これは?と引っ掛かる、ユニークなところがありました。

部分拡大↓
テュルゴ

場所はルーブル宮殿。
左側の方…空き箱を並べたような姿に見えます。
展開図のように内部を描くつもりだった?などと適当なことを考えていたら
にゃんとこちら、見た目通り屋根がない状態なのでありました。
ほへ~~  
屋根なし物件だったとはとは!?雨風入り放題ですか~。

和風建築では土台が決まったら、屋根を作ったのち
内部を構築しますが、西洋の石造りの建物はその逆。
下から壁を積み上げていく形のところ、屋根までいかないうちに
こちらは諸事情で工事を中止。

家主不在で放置された宮殿は、空いてるならいいよねとばかりに
様々な人々が集まり、勝手に住み着いてしまったとか。
隣接するチュイルリー宮も御同様。

ちなみにこのルーブル宮の真ん中、広く開いているはずの空間に
小さな家並が見えるのは、中庭を不法占拠したおうち群
勝手に家が建てられるくらい長い間、空家状態だったという事で
こうして地図にまで記録されちゃってました

部分的に不完全とはいえ、元々は王の宮殿だったのに
とんでもない好き勝手が出来た時代でしたのネ。緩いなぁ~。


コレクションフランス建築・地誌資料コレクション Plan de Paris