2021年05月


『 ベルサイユ宮殿でワクチン接種 』

おぉぉっ 久しぶりのワクテカNews (JNN)
世界各地、あの手この手で進められているワクチン接種。
フランスでは、ついにこちら世界遺産に会場を設置
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場所はベルサイユ宮殿、オランジェリーの施設。
さすがに宮殿内、広間ではないですネ~
ここは寒さに弱い樹木を、冬取り込んで保護するためのスペース。v1

一日約千人の予約枠はあっという間に埋まったとか。
そうでしょ~そうでしょ~~。
選べるのなら、自分もここで受けてみたいですよ



TBS NEWS
https://www.youtube.com/watch?v=DFL_FM0Bb1I



  マリー・アントワネットと5人の男 
 エマニュエル・ド・ヴァリクール著 原書房

本書で取り上げられているのは
ローザン侯爵・ブザンヴァル男爵・ヴォードルイユ伯爵
フェルセン伯爵・エステルアジ伯爵 の五名。

取り巻き関係に興味はなかったけれど
なにか違う風景がみえるかな?と手にしてみたら
読んで一番気になったのはポリニャック夫人。
う~ん。我ながら意外おやや
ということで夫人の部分だけをプチまとめ。



ヨランド・ド・ポラストロン
(のちのポリニャック伯爵夫人)
元々の性格は素直で控えめ、怠惰な安寧を愛し知性は平均的。
幼くして母と死別、父は再婚し姉のアンドロー夫人に娘を預けた。
ヨランドが無口なのは、自分の意見を持たないからだ。
メルシーも「知性という点では、彼女はごく貧弱です」と書いている。

修道院にいた14歳のとき、ヴォードルイユ伯爵と出会う。
1767年7月6日パリのサン=シュルピス教会にてポリニャック伯爵と結婚。

ポリニャック伯爵はロワイヤル・ポーランド連隊の中隊長。
過去には枢機卿を輩出していた家柄だったが困窮
4000リーブルの年金で生活をやりくり。

新婚の夫妻はパリ郊外、モー近くのクレ=アン=ブリー城に住む。
こちらにヴォードルイユと伯爵の妹であり野心家のディアーヌが加わり
マフィア的集団を形成していく。

1769年

ルイ15世の新たな寵姫デュ・バリー伯爵夫人が紆余曲折を経て
ようやく4月22日に公式に宮廷に上がるのだ。
彼女については様々な恥ずべき噂が流れていたが、新「女スルタン」は
おっとりして感じがよく、友情に厚く、自らの社交界を持ちたがっていると
言われていた。

数週間後、ヴェルサイユのボン・ザンファン通りに小さな住まいを得
伯父や伯母の紹介をうけて宮廷に上がる。

ポリニャック伯爵夫妻、この時点では成り行き任せのよう。
伯爵の妹ディアーヌやヴォードルイユらが活動し
徐々に王族のプライベートに入り込んでいく。

1775年春、ルイ16世戴冠。
アルトワ伯爵夫妻と友人達が庭園のオランジュリー近くで遊んでいた時
王妃一行が通りかかり、ポリニャック伯爵夫人を見かけ名を尋ねた。
「ぜひまたお会いしたいからもっと頻繁にいらして」

ヨランドは本能的に、信頼できる者たちで周囲を固めて宮廷の
敵意から身を守ろうとしたのかもしれない。
彼女にとって宮廷は見知らぬ世界であり、一族や友人の存在は
安心感を与えてくれた。

最初の頃は、王妃もポリニャック伯爵夫人も遊び呆けるだけで
国事に興味はなかった。
ヴォードルイユ伯爵と義妹ディアーヌが、ひたすら策士だった印象。

1780年、女帝マリア=テレジア没した年、ポリニャック伯爵は世襲侯爵に格上げ。
ポリニャック伯爵夫人はこの頃から、自身の支配力に自信をもち
横柄さがあらわれるようになる。

「ポリニャック伯爵夫人を恨んではいません。本当は善良な人ですし
私を好いてくれています。けれど周囲の者たちに従わされているのです」

この心理はありがちかも~。
自分の好きな人のことは否定したくないので
不愉快さの原因(責任)を大事な人以外の他人に転嫁。

バスティーユ陥落後、ルイ16世は彼らに宮廷を去るよう命じた。
7月16日ポリニャック侯爵夫妻は一か月前に出産したばかりの娘や
ディアーヌ、バリエーヴル神父と共に、着の身着のまま出発。
馬車の馬替えのために足止めをうけ、21日スイスに到着。
8月14日ヴォードルイユと再会。その後ローマへ。

王妃処刑の二ヶ月後
1793年12月4日…5日の夜、ヨランドは息を引き取る。


はぁ 本書ではこのような流れ。
ベルばらでの姿とは違った印象を受けたのが新鮮~。
ヴォードルイユ伯爵が修道院にいたヨランドを認めなければ
ポリニャック伯爵家に嫁ぐ事も、宮廷にあがる事も
そもそもなかっただろうから、今とは違った歴史を辿ったかも…。


gonin1






  葬送儀礼と装いの比較文化史  東京堂出版 

世界各地を対象とした個別の執筆者による論稿集。
から「第三節ヨーロッパの葬送儀礼と装い」部分だけメモメモ
(ヨーロッパとあるけどフランス中心)


筆者(内村理奈先生)が研究の史料としてきたものに
当時の礼儀作法書があるが、17-18世紀の作法書には
喪服に関するエチケットの記載がなかった。
代って「服喪期間通知(通称)」という年鑑に喪服規範が記されていた。

『宮廷の喪服に関する年次通知書』
宮廷における喪服のしきたりやエチケット
発行年の前年における著名人や(欧州各地の)王族の死亡通知を記載

礼儀作法書は王政を支えたものとみなされ革命を境に一度断絶するが、
19世紀の王政復古で再度礼儀作法書ブームが起こり
こちらには女性用の喪服規範が記されている。

王族の場合、ヨーロッパ各地に親族がおよび姻族がいるため
喪に服する期間は頻繁に生じていた。
当然、外交上のエチケットとして、喪服のエチケットは重視されたはずである。
~略~
いっぽうで、長期にわたる服喪期間によって、経済活動の低迷や、
喪服自体に贅を尽くすなどの事態が起きていたと言われている。
(1760年頃の規定)
王に対する服喪および宮廷での大服喪 6ヶ月
父母 6ヶ月
夫 1年と6週間
妻 6ヶ月
ラ・ド・サン・モールとは、1677年にパリ郊外の
サン・モール・デ・フォッセで作られ始めた黒いサージのことである。
喪服用に作られた布で、特に寡婦の喪服用として、19世紀に至るまで用いられていた。

大喪服は第一に毛織物の時期、次に絹(黒石アクセサリーの時期)
第三に小喪服(ダイヤモンドが許されることもある)という三期で構成されていた。
小喪服は、さらに、はじめに黒の時期、次に白の時期という二期に分かれていた。
1766年の年間における喪服において、もっとも深い弔意を表すのは、毛織物であり、
それから絹、黒、白(白黒または灰)という順で、次第に軽いものへと
移っていったと思われる。
~略~
喪服の規定を見る限り、アンシャン・レジーム期においては、
むしろ素材、つまり毛織物か絹織物かどうかが、色よりも先に
考慮されるべきことがらであった。



馬車や部屋までモノトーンにしなくてはならない決まりもあって細かいナ。
衣装の細々した描写もあったけど、わからない名称もあり
私のおつむでは掴みきれなくて、ちょっと生煮え

一方、素材感は…?具体的な質感が想像で追いつかないので
これは油絵、肖像画の方がもしかしたら判り易いかもしれませぬ。
フランス版で誰かあるかな~?今度探してみよ~



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本書にはなかったけど、これ喪服?
規定内に納まってるデザインにみえるけど…どうかしら。
bla





《「もったいない」と思うこと》特集を拝見。

思い出したのは、昨年お試しで買った300円エコバック。
どうにも使いにくく、でも使わないのももったいなくて
毎回イライラ しながら使っていたら
「もったいない」意識がストレスとなり悪循環。
結局ギブアップし、知人に貰われていきました

逆に高いかな?と迷いつつ買った2,000円のエコバック
使いやすく10年後の今もバリバリ現役。
洗濯NGマークを無視し、定期的に洗いながら酷使
生地のへたりはあるけれど作りは丈夫で、気に入ってたから
価格に対するもったいない感はすでになし
減価償却では一年200円?結果的にとてもお得でしたのね。

「もったいない」基準は、人の数だけあるかしら。
かけたお金や時間、そこから得られた満足感次第なのかにゃ~


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前に着た白のドレス
ん?
一度だけではもったいないから館で着ないか?
…寝言は寝てから言え





フランス語圏の漫画、バンド・デシネ(BD)
ぱらぱらとしか見たことはありませんが
日本の漫画とはタイプが違い、大判カラーで
密度の濃いイラストアート系…と思っていたら
昨今は娯楽性の強いものも増えて、ずいぶん様変わりしてました

BD専門の海外サイトで調べ物、眺めていたら
日本の作品も混ざって並んでいたのでびっくりんちょ。
そっか。
販売する方としては『漫画』としてひとまとめ扱いですのネ。
日本からの翻訳本も、もうこんなに一般的になってましたか~。
book

大奥・ベルサイユのばら・イノサン・マリー・アントワネット
第3のギデオン・佐武と市捕物控・子爵ヴァルモン
ルートヴィヒB・シュヴァリエ…… もっと他にもあるみたい。

見ていたのが、ワードで絞った部分なので
日本発の作品も、いわば時代物がヒットした結果。
平安や江戸の時代劇ぽいものまであるなぁと思ったら
日本人ではなく海外の方が描かれていたりも。へ~へ~

中世~近世設定の作品が結構あったので
ベルばらFANとしては、このへん読んでみたいな~と
ぐらぐら惹かれました。
フランス語わからなくて残念ちゃ~ん


BDfugue
BDfugue
https://www.bdfugue.com/
(https://www.bdtheque.com/recherche/series/theme=432/1)






以下『マンドラン』作品

 Mandrin  
監督ルネ・ジャイエ
マンドラン:ホセ・ノゲロ
1947-1948年に二部構成で公開。
1部「解放者」2部「世紀の悲劇」
Mandrin
Mandrin2
モノクロ時代…昭和22年の作。イセレ中世の村クレミューで撮影。
第一部みたけど仏語なので判るのは単純な挨拶だけ

 Mandrin 
1962年 映画公開
監督:ジャンポール・ル・シャノワ
マンドラン:ジョルジュ・リヴィエール
Mand1962

 マンドランのうた  
Les Chants de Mandrin
2012年 映画公開
監督ラバ・アメール・ザイメッシュ
マンドラン処刑後のお話。
予告編(トレーラー)


MANDRIN密輸業者と反逆者
これが現在進行形の最新かな?
監督フランシス・ローレンス
マンドランnew

えぐみ強…

 Mandrin 
1972年 TVシリーズ放送
監督:フィリップ・フォーラスティ
マンドラン:ピエール・ファブレ
マンドランTV

 Mandrin 
2005年出版 バンド・デシネ
脚本:Bonifay デザイナー&カラー:Lacaf
man
ma
他にもあり。
パンフレットの小編など多数。区別難し。


 La Complainte de Mandrin(唄)
フランス版民謡?
定番なのかな?イブ・モンタン他いろんな人が歌ってる♪♪





フランスの義賊・マンドラン&カルトーシュ。
調べてみたら様々に作品化されてたのでペタメモ

以下カルトーシュ作品。

 cartouche 
1934年公開 モノクロ映画
監督:ジャック・ダロイ
カルトーシュ:ポール・ラロス
Cartouche-(1934)

 cartouche 
1950年公開 モノクロ映画 
監督:ギヨーム・ラドット
カルトーシュ:ロジャーピゴー
Cartouche-(1934)2

 Cartouche 
2001年放送 アニメシリーズ
監督:ザビエル・ジャコメッティ
Cartouche-a

Cartouche, le brigand magnifique   
TV Series  2009年放送
監督:アンリ・ヘルマン
カルトーシュ:フレデリック・ディーフェンタール
Cartouche

CARTOUCHE 
出版:Jeunesse et Vacances
1964-65年(7冊?7話?)バンド・デシネ
cartouche!
この他にも散見され2000年代にも別著・刊行あり

Sur les pas de Cartouche - Brigand à la cour des Miracles
J. Esther Singer著
2010年発行 児童向小説
カルトーシュに絡めた子供が主役の物語…かな?
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先月『大盗賊』みてきてました。約59年前の映画。

主人公はカルトーシュ。近世フランスの実在人。
黒騎士モデルではありませんが、フランスの義賊として
有名人さんなので興味津々
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内容は史実をなぞったわけではなく、アクションコメディ系。
スリや泥棒稼業を生業とするも、自分達を牛耳るボスのやり方を嫌い
パリを脱出。追っ手から逃れるため軍隊へ入り戦地へ。
それもつかの間、戦地で将軍が持つ報奨金をくすねて脱走
途中ベニュスと出会いパリへ戻り、ボスを追い落とす事に成功。

盗みは金持ちや貴族から。獲物はみんなへ公平に分配する。
庶民にも人気が出て、金持ちの被害が拡大するにつれ
パリ警察から狙われるように。


それにしてもこの主人公、美女とくっついたかと思えば
貴婦人に横恋慕ですのよ。コラコラコラぁ~~
手の届かないものに魅かれる系…とでもいうことでしょか。
隣にいる恋人はあんなにキュートなのにネー

貴族の令嬢だけが集う学校に、ごろつき団体で乗り込むとか
コメディにしてもギョッとした場面もありましたが
古い映画、当時の感覚で制作されているという事でまあ致し方なし。

貴婦人=警察長官の妻に言い寄り、結局それが原因で捕縛され
取り戻すために部下を率いた恋人が乗り出し、一気に終幕へと
繋がっていくのですが…え!ここで終わり?という所で終了。。。

この義賊さん、史実では若くして刑死しますが映画は明るいコメディ調。
処刑はないと思うから、どう結末もっていくのかなー?と思っていたら
あ…ここで終了ですか?…みたいな終わりかたでした。
ちょっと実写版ベルばら的な途切れ方ぽいかも。

ともあれ、最近は "表現がハード…" と感じるドラマが多いので
個人的にはコミカルで軽い表現の本作品、素直に気軽に楽しめました

予告編
 

 Cartouche 
1962年公開  監督:フィリップ・デ・ブロカ
カルトーシュ:ジャン・ポールベルモンド


ミニシアターでの鑑賞後、この予告編に流れているテーマ曲が
帰宅するまで頭の中、延々エンドレス
作中パリ街路の通行人に、ハーディガーディを持つ人がいて
バカウケしてました←たぶんこれでウケるのわたしだけ…

それにしてもこの映画に登場する人たち乗馬上手すぎ!
普通の動作のはずが、妙にかっこよく見えたのは気のせいかしら

パリの街中、近世になっても中心部は中世のまま発展しなかったそうなので
この映画に描かれていた様子は近いんだろうな~と思いましたデス。
最近の映画よりも、ベタな風俗表現だから分かりやすいのかも。








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