どこだっけ?と漁ってみたら40周年記念本にありました。
-「ベルばら」とともに-オフィシャルブック
池田先生・萩尾先生の対談
池 宝塚も作っているのは全部男の人だったから、当初はやっぱりね
オスカルを女っぽくしたいわけ。
アンドレに対しても「あなたの妻にして」って言わせたの。
原作ではそんなことは言わない。そういうキャラクターで描いているのに
男の人が作ると変わっちゃう。
萩 男性のファンタジーがどうしても入ってしまう。
池 女はこうあるべきだっていう考えはなかなか抜けないですよね。
宝塚初演時のお話。
女は…男は…“こうだろう”という決めつけゴリゴリだった時代。
今なら原作をとんでも解釈する事も少ないと思いますが
センセ、最初からかっ飛ばされてましたのネ
これは原作利用のことですが、そもそもの一般著作物について。
ドラマ性のある創作物では、作者の性別によって
男ならではの女性像、女ならではの男性像が見えてきますよネ。
実家暮らしだった頃、家にあった男性作家の現代小説(昭和)を読んで
なんでこうなるの?と腑に落ちないことがありました。
男性ファンタジーが入り過ぎていて、書かれている登場人物の
女性の思考(による行動)が理解できませんでしたのよ (苦笑)
強すぎるファンタジーは読者を選ぶかもしれません
Director’s Magazine No.113
出崎監督インタビュー
俺にとっての原作は、ある新しい世界を作るためのきっかけです。
ほかの人は、ふざけるなって言うかもしれないけどね。
違いを1ミリも許さない原作命!な人には怒られるでしょうネー
これはTVアニメ『雪の女王』についての語り。
出崎監督にとっての原作は、新たな作品を生み出すための種…。
ベルばらは途中交代で参加した作品なので、始まりと終わりで
ずいぶん変化しているのは御存じのとおり。
私的にはこの形が良かったのかも…と思っています。
前半後半・共にこのくらいの匙加減におさまって良かったかと。
40話と短縮された事、スケジュールに余裕がなく
追っかけ制作らしき状態だったことが、出崎カラー全開に
出来なかった要因の一つでは?と想像します。
途中からとはいえ、時間と話数に余裕があればもっと改変したのでは?
本当にやっていたら、今とはまったく違う作品になったでしょうね。
ベルばら第38話「 運命の扉の前で」には、自分の中でどうしても
納得しきれなかった場面がありました。
「アンドレ、命じてくれ」←これはにゃい
ここだけむっちゃ分かりやすく監督の考えが現れていたのですね。
私にとっては宝塚初演「あなたの妻にして」同レベルのびっくり箱。
他の場面は暗示的だったりするのに、なぜここだけこうなのよ~~監督ぅ~
暗示的…ベルばら以外の出崎監督作品は、その半分も見ていませんが
受取手次第で如何様にも解釈できる部分があり、尚且つ監督も
それを是としているところが好きでした。
…あぁだけど38話。
あそこだけはもっと違う表現にしてほしかったなぁ~~
と、ほたる場面よりも思っています 。