2023年03月


映画鑑賞 memo


『 神々の山嶺 』
原作:夢枕獏(小説)・谷口ジロー(漫画)
監督・共同脚本 :パトリック・インバート

Story
「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」という
いまだ未解決の謎。その謎が解明されれば歴史が変わることになる。
カメラマンの深町誠はネパールで、何年も前に消息を絶った孤高のクライマー
羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。
深町は、羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。
やがて二人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる。

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原作は未読。
登山に興味はないけれど一般常識範囲でマロリーは認識。
行方不明だった遺体は発見されてたよネ?程度に。
なのでマロリーのカメラをめぐるミステリーと思ってたら違った!
それも一つの柱ではあったけど、この映画が示したかったのは
そこじゃなかった。
これは完全に大人向アニメではないかしら。
描かれている人生の機微、子供に果たしてどのくらい伝わるのか…?

派手で過剰な演出はなく、むしろ抑えた繊細な演技をしてる。
最近の日本アニメは、懇切丁寧に説明的なセリフが入るので
余白がなくくどい程だけど、この映画は真逆。
間接的に表現されている場面が多かった。
だから尚更、読み取ろう無意識が働いてスクリーンを注視するのね。

舞台の前半は昭和な日本、後半はネパールの山岳地帯。
シンプルな絵面に見えるけれど、誤魔化したり省略したりせず
細部まで丁寧に描写されてた気がする。
それがリアリティに繋がり、説得力増しにつながってる印象。
日本の様子もよく描けてる。海外制作とは思えないくらい。
神田明神の階段みたいな場面あったけど、東京はああいう所多いのかな?

後半の山岳地帯、登頂の場面は圧巻。
唸る風切り音や山間に反響する自然音、音楽のハマり具合と相まって
怖い怖い。。。ハンパないヨ力入って肩凝った
自然の過酷さをリアルに感じさせる描写には恐れ入りました。


映画専用ではないホールを臨時で上映会場にした所での鑑賞だったけど
音響効果はなかなか良かった。。。のは機材・配置を工夫されたのだろうか?
それとも元々が良かったおかげ?
日本語吹き替え版の声優さん、主役のベテランおふたりも重厚でよかった。
これは絶対映画館で見るべき映画!大スクリーンで見るべき作品。
TVやPCサイズでは凄さ半減。魅力が伝わりにくくなると思う。。。

結末はハッピーエンドでもバッドエンドでもなく。
でも胸いっぱい……言葉にしづらいな。
人生全部を掛けられるものに出会えた幸福と不幸があり
でもそれは外野が適当に決めつけ評価するものではないわよね。
羽生と深町、互いの行動が相手に与えた影響と関係にも胸熱
そーよ行動するのは自分だけど、人間は一人で生きてるわけではないのよー。
見て良かったと思う一方、それでは続けてもう一度!とは手が出せない作品…。
(私にとっては鑑賞するのに気力体力が必要な作…)

エンドロールは全然読めなかったけど
流れていた音楽が少しだけ日本語の歌入り、透明感があり綺麗だった。
・・・の下 登り続けてる
楽し気に夢 広がる・・・
…かなぁ?正確には聞き取れず…うーん
曲名は「Fading in the Snow」でも歌詞は謎。

帰宅後調べてみたら、小説・漫画・映画それぞれでストーリーが違うぽい。
このアニメ版映画だけで大満足しちゃったから、ひとまず他はいいかな…。
音楽が正統派。
自分好みでとても良かったので、しばらくはサントラを味わいましょう。

kami
蛇足:自分的びみょー点
断崖絶壁怖かった。足元のない高所苦手なの映画みて思い出した…
後半雪山場面、二人とも髭面になったら一部、見分けつかなくなった…



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ドカ雪で道が埋まり車出せずに会社行けない
なんて事もあった冬もすっかり遠ざかり
ぽかぽか陽気の春三月

あまりにも暖かすぎたのか?
昨年は4月まで居留していた白鳥達も
次々に旅立って行きました。
今年は春が早いわ~



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