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今回のオルガン×ベルばら公演
開幕以前にX(Twitter)では告知や予告CMが何度か流れていて
その時見かけたのが、七海さんが演じる
「千の誓いがいるか、万の誓いが」「生まれてきてよかった」場面。

え?それ原作でしょ。アニメじゃないのにこれする?と謎発生。
アニメ基準で作るコンサートの朗読がどういう構成になるのか
いろいろ考え想像してみても分からない
う~~~~~ん?
アニメのオスカルさんは語らない人だから、これもってくるの?と
自分の中で辻褄合わせて思考停止。

なので本番当日、ホタル場面を七海さんが一人芝居で
二役演じ始めた時には驚きました。
『パリへの出動に、お前を連れて行くわけにはいかない』
から始まる森でのひと夜。
もしあっても、てっきり”朗読”で語ると思っていたので
会話が始まりびっくり~ びっくり~ 

いざ一人芝居が始まってみると、さほど違和感ありませんでしたのよネ。
もちろん田島さん&志垣さんとは演技が全然違うんだけど。
自分の中で大丈夫だったのは、“千誓万誓”よりも大げさでなく
穏やかに聴こえたからかもしれません…
この後入った曲『優しさの贈り物』良かったですー


革命勃発。二人は次々と銃弾に倒れ
その墓がアラスの丘にたっている描写があり終幕。。。
かと思ったら続きがありました。

「覚えているか?湖でおぼれた事を」
サントラ音楽集に入っている『情熱の紅いばら』に重ねて
田島・志垣ペアが演じるミニドラマ。
予告リハで七海さんが「千の誓いがいるか万の誓いが…」とやっていたのは
ここか~~!?と納得。
けどね。
ぶっちゃけこの部分、構成から無くても平気と思いました。
音楽集に収録されているのは田島・志垣ぺアであることに意味があり。
台詞だけなら原作ものであって、アニメにはないですから~ ←またコレ
アニメのオスカルさん達は言わないでしょ。キャラ違う
墓はアラスの小高い丘にたっている…で、しっとり終わっても良かったかと。


などと好きで配信も購入したくせに、きゃ~ ぷぎゃ?
盛り上がったり引っ込んだり、アニメと異なる部分にモヤったものの
その後、同好の士さんとお話していたら、そ~だよな~~と
新たな視点を得たことで落ち着くことが出来ました。

この公演は、ベルばらアニメを再現したのではなく、アニメの素材を使い
作品”ベルサイユのばら”サントリー版を構築して見せたという事。
ふむむ。そう思えば納得です。
アニメ色は濃いけれど、基本の原作も宝塚も、独自のオルガン音楽も全部入り。

お盆目前だけどお客さんちゃんと入ってたし、終幕後は
スタンディングオベーションだったしで、これ成功でしょう。
サントリーさん美味しいコンテンツ仕立てちゃいましたね~~~


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サントリーホールでオルガンZANMAI!
 オルガン × ベルサイユのばら 

配信視聴後の感想デス
実際の公演と配信での聴こえ方・見え方が違い面白かったです
スマホで聴くと高音がくっきりはっきり。PCで聴いたらぼんやり気味。
これは映す媒体の違いだから、自宅TVに映す手段がないの残念でした。


よかったのはオルガンを演奏している手元が眺められた事。
すごく楽しい ストップレバー動くトコ初めてみたし
こういうのは配信ならでは

会場では二階RB席から見下ろす角度でステージを眺めていましたが
配信映像では角度が違うと、七海さんも見え方印象様々。
アップに至っては、現場では見えなかった涙ポロ まであり
当日オペラグラスで眺めてた人がいたのは、こういう事ですのね。
私、昔から役者さんに興味が薄いので、しっかり見ようとする意識がないかも…

朗読(物語)は各種エピソードをカットし、極シンプルにまとめられていたので
当日見終えた直後は、ベルばらを予め知ってる人基準に作られているように
感じましたけど、配信で見直したらそう極端ではありませんでしたネ。

会場客席は圧倒的に女性率が高かったですが、男性客もちらほら散見。
翌日Twitterを眺めてたら、男性客さんらしき感想もあり
楽曲も好評だった事に勝手に安堵してました


配信を小さな画面でみると、七海さんの演技に宝塚味を濃く感じましたが
そもそもサントリーホールでは、ホールの広さに合わせた
舞台用演技で朗読披露していたのだから、これまた当然の事ですネ。
TV用の芝居してたら、大きなホールでは魅せ方不足になっちゃうし。

いくつか七海さんアドリブ?と思われるよな点もありましたが
当日ホールで見た時は、配信ほどには気になりませんでした。
ナマは一度きりであり、次の場面に集中しなくちゃいけませんでしたから。
その点配信は、何度も好きなだけ繰り返し視聴可とゆー魅惑の罠がフフフ

私自身、公演後の感想で「満点ではない」と零しましたが
配信を見終えてからも、その点は埋まりませんでした。
以下凹感想なので読みたくない方はここで閉じてください~








私的うーん???だった点は、ずばり選曲。イメソンが入った事です。
アニメサントラCD(LP)を買った人は聴いた事のある歌が3曲。
これはイメージソングであり、本編では一度も使われたことがなく
アニメ視聴のみの人にとっては知らない曲。
事前のインタビュー記事に「歌は全部そらで歌える」という記述があり
まさか?と思ったら、その通り歌曲がフルで演奏されていました。
これ歌詞で選曲?それとも曲想で朗読の各場面に当てはめたのかな?

この公演はアニメを元に構成というふれ込みに、めちゃ喜んでいたので
アニメ本編で使われていないイメージソングをどーんと演奏された事には
配信でも馴染めませんでした。

それがまたも~演奏自体は凄く良いんですよ!真摯で情熱的!
これ作った人は凄く思い入れあったんだろうな…と感じさせるよな熱い演奏。
ところが私には、残念ながらイメージソングに対しその思い入れがないのデス。
アニメ本編用の曲ではないという一点で。
使われている曲の方が好き過ぎて、イメソン曲に対する愛情差がどうしてもある。
あの熱量で演奏されるアニメ使用曲が聴きたかったです!マジ聴きたかった…
まぁそのトドメが「革命」尻切れトンボ印象で……難しかったのかなしょぼぼん






このように凹っていた私ですが、サントリーホールへ行き
公演を直に聴けた事はとても幸せだったと思います。遠征して良かった
自分の好みと違う点はあったけれど、公演がまたあったら絶対行きます!
なんだかんだ言っても、アニメ曲を大音量で身体全部で感じる事なんて
そうそう出来ませんから貴重です。
再演してくれないかな燦鳥さん。。。




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暗転した公演中、上部照明の上部分、シャンデリアのような煌めきも綺麗でした…




サントリーホールでオルガンZANMAI!
 オルガン × ベルサイユのばら 
2023年8月11日 オルガン:原田真侑 朗読:七海ひろき


サントリーホールにて観覧した感想です
ベルばらアニメ版準拠ならびに直前(前日かな?)
演奏曲目が案内されていたので流れはつかめていました。
ネタバレに配慮しておりませんので、配信をご覧になる方は
こちらは見ない方が幸せと思います(スミマセン)

一応ネタバレ予防にスペースを開けます



       



                




     



         
 

 



     


       
        
     
      


   
    


   

 



    



     





 


開幕
アバンタイトルが聴こえた途端、一瞬笑いそうになったものの
ホールいっぱいに広がるオルガンの迫力に発作も引っ込み。
音がゴージャ~~ス

正面二階、パイプオルガンの傍で
「時は十八世紀…」と朗読を始める七海さん。
ひとりで4役をこなすので、どこにも染まらない白。
全身真っ白衣装が素敵


ベルばらアニメ第一話冒頭。
雨の夜、オスカルさん誕生場面からスタート。
ほんとにアニメ版どおりの流れで進めるのね…と感心

演奏:OP薔薇は美しく散る
パイプオルガンで聴くと迫力~~。
曲の間に七海さんは一階ステージへ移動。

場面設定は近衛以前。
アンドレを相手に(もしくはその傍らで?)オスカル剣の練習場面。
七海さん、剣捌きのジェスチャー。カッコイイ

アンドレ&オスカル幼馴染み関係を説明。
「二人で湖に落ちて…」というのはアニメ本編では
第一話の会話に登場するだけのエピソードだけど
この朗読では、後への伏線としても選ばれた感じ。

アントワネット結婚-仮面舞踏会-フェルゼンとの出会い。
七海さん台詞でアントワネットも演じ。いい感じ~ぉぉ多才

オスカルさんの秘めた恋心説明はあったもののドレス場面はなし。
首飾り事件やジェロさんの横恋慕、ロザリー関連も一切登場せず。
時間的にも入りきらないだろうから当然かしら。

前半の朗読は、アニメ版の進行をなぞりつつ
所々台詞を持ってきてるな~という印象。
後半はナレとか、かなりアニメまんまでびっくり
帰宅後、あちこち確認してみたけれど
20話冒頭の朝靄逢瀬とか、フェルゼンさんセリフ長かったのね。
七海さんが語ると趣が違ってなんだか詩的。


続いて黒い騎士の件。傷を負うアンドレ
「俺にはまだ右目がある~略~実際にはまだ何も失っちゃいないよ」と
第27話・凹むオスカルさんに語り掛けるアンドレのセリフ。
七海さんこのコンサートでは4役やっているけれど、ここ聴いてて
アンドレが一番いいかもと思いましたデス←私の好み


曲:麗しき人よ!一曲まるまるどーん
場面は近衛隊から衛兵隊へ転属。

曲:吟遊詩人の手風琴
一曲聴き終えてから、あ!今の…と気づきましたデス。
半分ほど曲と朗読が重なっていたんですよね。
楽器と人の声一緒だと、どうしても声(話の内容)の方に
注意が引っ張られちゃって悩ましい

期待のラモー曲は『優しい訴え』のみでした。
うん。シャルロット話はカットされてたからなー・・・しょぼぼん

場面は王妃に「軍をお引きください」とオスカルさんが語る第36話ラスト。
アニメでは違う曲が流れるけど、このラモー曲をここへもってきたのは
曲名からかしら?それとも雰囲気から?
この後『私はとらわれびと』が流れましたが、こちらの選曲意図も謎


血を吐くオスカルさん&ラソンヌ先生場面。
そして物語はよもやの!まさかの!ホタル場面へ!?
きゃ~~詳細はひとまず略

曲は『優しさの贈り物』
やっぱりいいわ~~好き~~~

アンドレ没後のオスカルさんモノローグには泣かされました。
正確には我慢して涙は堰き止めました。その分鼻から流出事故発生

七海さんの真剣勝負な演技。
もちろん田島さんとは全然違うオスカルさんの語りになっていますが
台詞がまんまなので思い出させるんですよぉ~
曲はED『愛の光と影』


バスティーユ攻撃。
「戦闘が開始された」で入った曲が『革命』だったと思いますが
短かったです。くすん。これ残念~~。

オスカルさん銃撃-絶命。
二人の墓がアラスの小高い丘に立っている…で本編完結。

曲:情熱の紅いばら
これで終幕か…と思っていたら朗読再び。
オスカル&アンドレの対話。
湖で溺れそうになった話。←ここへつなぐために
最初に湖エピソードを持ってきたのかな?と推測です。


この後、もう一幕ありましたが長くなったので、また改めて。
ひとまずはナマで見てきた感想を記しました。
この後、配信を見る予定ですが、そうすると気持ちが上書きされる部分
あるでしょうから、まずは取り急ぎこれだけ。


● ●● 演奏曲目 ●● ●

アバンタイトル
薔薇は美しく散る
ボッケリーニ:弦楽五重奏曲ホ長調作品11-5より第3楽章「メヌエット」
移りゆく時代
オスカル~薔薇のさだめ~
情熱の紅いばら
J. s. バッハ:管弦楽組曲第4番二長調BWV1069より第4曲「メヌエット」
J. s. バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番ハ長調BWV 846より前奏曲
愛ゆえの哀しみ
星になるふたり
オスカル~切ない悲しみ~
麗しき人よ!
切なく想いを秘めて
吟遊詩人の手風琴
ラモー:優しい訴え
私はとらわれびと
結ばれた友情
優しさの贈り物
愛の光と影
バルバートル:ラ・マルセイエーズ
革命
情熱の紅いばら
薔薇は美しく散る


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公演行きました。良かったです!
おまけに公演が動画配信されるということで
ぶらぼ~
…と喜んだものの申し込み先が分かりにくいデス。
いろんな公式サイトがあるので独自ルール分かってないと辛いどこ?どこ?


【動画配信】
 サントリーホールでオルガンZANMAI! 
 オルガン×ベルサイユのばら 

(URL先はサントリーホール・メンバーズ・クラブWEB)

 配信チケット発売中
 ~ 8月24日(木) 20:00まで

 アーカイブ配信期間
 2023年8月18日10:00~ 8月24日23:00

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実際(ナマ)と録画では、どうしても伝わり方に違いは出ますが
宝塚ファンの人は見て間違いなし!
アニメファンの人なら…どこが好きか?こだわりを持つか?で
評価に差が出る公演…だったかもかも

私的感想はといえば、あえて言うなら満点ではありませんが
見に来てよかった~ と満足した公演だったので
配信も絶対見ます!<申し込み済

行きたかったけど地理的に~とか、お盆無理~と諦めた方には
ラッキーな配信決定ではないでしょうか。






いよいよ公演三週間前と迫ったところへ
関係者さんのインタビューUP


サントリーホールでオルガンZANMAI! 
 オルガン×ベルサイユのばら
田中麻衣子(演出/台本) & 坂本日菜(編曲)インタビュー
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/article/detail/001241.html

オスカルを中心に考えることにしました。
テレビアニメから印象的なセリフや場面をすべて書き出し、同時に
七海さんが読まれることを想像しながら削ぎ落としていきました。

ブラボー!! 曲も朗読もアニメ準拠!!!
めっちゃ嬉しいですよ~~~
フルオーケストラではなくても、これぞ一種の理想形

音楽はやはりアニメの原曲を壊さない、というのを大前提としました。
お客様はコード進行や展開の仕方を変えたものを聴きたいわけではないと思うのです。

ありがとうございますありがとうございます
そのとーり!でございます感謝


音楽は朗読とは逆に、アニメでは削ぎ落とされて部分的にしか使われていなかった曲も
この公演ではたっぷり1曲としてお楽しみいただきます

きゃ どれかな?どれかな?フルで生演奏聴けるなんてどの曲かしら?
特に聴きたいのは『麗しの人よ・優しさの贈り物』…は鉄板だけど
楽器がパイプオルガンのみという事で想像がつきませんデス。

ホントそれ。オーケストラじゃない残念さの分だけ
パイプオルガンで、という点に興味津々でした
ドラムパート云々の言葉には『革命』のティンパニを思い出しましたが
同じような雰囲気を出せるのかな?聴けたら嬉しいのだけどな~。

あ?アニメ準拠だけど、もしや馬飼野曲とは限らないかしら?
ラモー曲は…………さすがにいわネ
『オスカルの肖像』も聴きたいけど大人しるかもれないう~ん
これで『吟遊詩人の手風琴』がきたらビックリでしてよ。

開演導入にアバンタイトル入ったら私的にはウケ過ぎて笑いそうデス
物語としてはバッドエンドなので、静かに着地させつつ盛り上げるなら
『情熱の紅いばら』に朗読を重ねて終幕。
エンディングに『愛の光と影』でどーでしょー?
ああそうすると対になるから開幕は『バラは美しく散る』がいいのね。
と妄想し放題です! 
ああ嬉し~~楽しみ過ぎる~~~



SH2023

この夏のお年玉物件GETです。

◆中世ヨーロッパの世俗音楽
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トーマス・ビンクリー率いる古代音楽の合奏団アルバム。
輸入盤ですが日本ではキングレコードから約52年前に発売されました。

にゃ~ 嬉しい嬉しい
よもやこれを手にする日が来ようとは
こちらにはベルばら流用曲が二曲収録されているのです。
・trotto ・Bryd one brere

原曲探索していた際、該当…可能性高いなぁと思ったこのアルバム。
二曲一緒に収録されていて演奏者も一流処という
高ポジションにありましたが、こちらはLPレコードです。
後年CD化もされていたけれどLP以上に入手はかなり難しそう…。
おまけにサンプルとして聴ける音楽データを見つけられなかったので
これが流用の原曲なのか確信が持てず悶々々…


LPプレイヤーなんて持ってないし、やっぱ無理
とジャケ買いするにはハードル高く諦めていた私の背中を押したのが
救世主あまがえる先生でした。


風は西からも東からも吹きそよぐもの 

というベルばら音楽研究所(サイト)御登場!
こちらでLPジャケットを見て「これ買っていいんだ!」と狂喜!!
結果大正解!あとはも~万歳三唱でございました~。おほほのほ
現在プレオープンとの事ですので、ご案内されている入口を仮置き致します。

さくらんぼ様サイト内にあるMUSICバンクをご覧ください
プレオープンでも見応えあります


結局好きなものには投資できるものなんですねぇ。
レコードプレイヤー買いました<安いけど聴ける
どうもこちらのアルバムは中古LPならたま~に市場に出てくるようです。
CDについてはドイツ盤だけかと思っていたら日本でも
wea japanレーベルから出ていたようです。※現在はワーナーミュージック
…みたことないけど記録はあった(WPCC-3134)

CDの方が扱い楽だし音もクリアだけど、今回LP買って良かったのは
日本語訳がついていた事。おかげで楽曲の理解が楽になりました。
レコードそのものについても、この当時の方が解説丁寧に感じまする。
今は丁寧なのと手抜きされてるのと様々、落差が大きい気が…ごにょごにょ。






以下 遠吠え

先生!私の”Bryd one brere”解釈はこのようになりましたで~す。
歌の解釈ではなく鈴木氏が何を考えていたか推理になっちゃったかも










長年のmy謎が1件解決しました。
…いちお。じぶんなりに… へへ



ベルばら第24話
《アデュウ わたしの青春》本編冒頭。

脱獄したって本当かい?
さすがジャンヌだよ
no.24
逃がしたのはよぅ、ひょっとしたら王妃かもな
まさか
~略~
でもさぁ、逃がしたのは王室に反感を持ってる
      貴族達だって噂もあるわよ
ベルサイユも中はだいぶバラバラだって評判だねぇ


片足の吟遊詩人がひとり歩く姿に重なり
ジャンヌ脱獄の噂話をする市民諸君。
計ってみたらこちら、約30秒弱の場面。
あらま。思った以上に短い時間でしたのね。

ここに流れる歌声をずっと謎と思っていましたが
この度、念願の原曲をフルで聴くことが出来ました。

Bryd one brere
-いばらの垣根にとまった小鳥よー

歌はナイジェル・ロジャース。
これですにゃ~嬉し~

さてさて原曲と放送部分とを聴き比べ。
30秒弱と短いので、曲も納まりよく切って繋いで使われていた状態。
元々曲は歌が三番まであり、流用の始まりは前奏付き一番だけど
繋いだ後半はやや聞き取り難く…たぶん三番終曲部分かと。

ブックレットに日本語訳歌詞が掲載されていたので
該当部分をピックアップ。

"小鳥よ、いばらの垣根にとまった小鳥よ"
・・・
"その歓びと幸せに 私は生まれ変わるのに"

あらら
ここだけ取り出すと意味不明?

原曲は中世の英語。それを現代英語に仕立て直したものを
和訳されたようで(違う解釈があるかもしれないけれど)
全体は、自らの悩ましい心を小鳥に向かって打ち明けている形。

二番に出てくる歌詞
"かのあでびとを広間に見ると"
あでびと…って古語だっけ?と調べてみたら
『浮気者・移り気な人・風流を解する人』=『あだびと』
違う。これでも通じるけど誤字ではないよね。
じゃあ『あでやかな人』という意味で使っているのかな??

広間のある家に住む(出入りする)人であるなら庶民ではなく
一定レベルの豊かさを持つ女性を指している可能性が高そう。
もともと中世~近世にかけては、主君の妻(麗しの貴婦人)に対し
真実の愛を捧げる騎士道精神があるから、そちらの唄だったのかしら?

…と、そこまでいくと収集つかなくなるので一先ずおいて。
ベルばらでこの曲が使われていた意味を考えるなら
貴族とか宮廷人ポジションぽいかなぁ…王妃さまを指す?

"いとしさ募るかの女が
悲哀の淵からわたしを救ってくれるなら"
王妃=王室が自分たちを救ってくれていたら
豊かで幸せに暮らせていただろうに…的な流れだろうか?
と考えるのは、ちと苦しいかしらん

ぐるぐる迷っていた中、思い出しました。
アニメ版だけに要所登場する吟遊詩人の存在を。
この第24話冒頭では台詞なく、歩いている姿だけですが
ならば詩人を登場させず、一般市民だけでも表現可能だったはず。

もしや、この詩人さんの心情表現?
この人、他の場面では常に朗々と語っていましたが
激情をみせた場面が一度だけあったんですよね。

第25話フェルゼンさんが夜のパリを歩き
現在の王妃・王室がいかに憎まれているかを知る場面

『おとといタンプルでは女が死んだ
 子供に乳をやろうと働き過ぎて女が死んだ』
ここまで普通に節回しをつけて語っていたのに次の瞬間
『死ね!太った豚はみんな死ね』と吠えます。泣きながら。

歌に出てきたのが自らの家族・妻とは限りません。
口にする事で過去の記憶を刺激されている可能性もあるので。
それでもこの場面を見たとき、妻を亡くした人なのだなと認識してました。

Bryd one brere
一番の歌詞
"かわいい小鳥よ、お願いだ
どうか、わたしを憐れんでおくれ
それがイヤならば、掘っとくれ
わたしの墓を掘っとくれ"

この部分が特に詩人さんの辛さに寄せているよう感じ…。
過去、苦しい事があったらしい点、息子がいる事
詩人さんについては、それ以外の事はほぼわかりませんが。
愛していた妻が生きてくれていれば、自分は救われ
今とは違った幸せがまだあっただろうに…と。
はっ!
これは妄想です。わたくしの妄想ちゃんちゃか

それでも自分の中では、この歌は吟遊詩人に寄せて
選ばれた曲なのでは~という考えに落ち着きました。
もちろん確証はなく、断定なんか全然できませんけども。

たぶん大勢いるベルばらファンの中で
これを気にする人はほぼいないと思われますが
自分の中の長年の謎物件は、ここに落着いたしました。
これにて大人の自由研究終了~





 蛇 足 
関係ありませんが英単語「birb」
現在の英国ネットスラングで「可愛い鳥」だそです。
birdではなくbirbへ~









宝くじ当選!
…の感覚を味わいました

ベルばら音楽集《完全版》にも未収録だった楽曲を発見デース ひゃっほ~い
といってもファンの方々は、そう気にしてないかかも…な曲。たぶん


第24話 アデュウわたしの青春
サブタイトル表示の直後、本編開始と同時に流れる男性の歌声。
が、こちら。

 曲名:Bryd one brere(Bird on a Briar)
1300年頃のイギリス古謡。原曲は中世英語。
そのため現代英語に訳されたタイトルや歌詞が混在。

この曲について、や、他の流用音楽についての解説が
下記サイト様にまとめられていますので、詳しくは是非こちらへ

 S・チェリーブロッサム
http://www.ne.jp/asahi/s.cherry/blossom/

コンテンツ一覧の ” ~FC2 BBS~
その中にある MUSICバンク1~4&番外編
それらがベルばら音楽好きさん必見ポイントで
最新が「 アニばら 流用クラシック~中世音楽編~ 」でした。
他のアニばらコーナーも面白いサイトさまです♪


今回、曲をみつけられたきっかけは、流用曲探偵あまがえる先生
既に発見していたトロットという曲でした。(第22話登場曲)
この曲が(ベルばら抜きでも)やたら気に入り、youtubeで中世音楽を
ランダムに楽しんでおりましたら、あれ…?と引っ掛かかるものがありました。
それがアヌーナの歌う『Bryd one brere』。

Anúna - Bryd one Brere
https://www.youtube.com/watch?v=bOF2HP3d2lE

似てる?と、同曲をあれこれ探してみたところ、同じ曲でも歌手や
アレンジ次第で、随分違う曲になって聞えます。が
でもでもこれって24話の曲!と勝手に認定しつつ、じゃあ歌詞は?と
詞探索の旅に出たことろで、難解な中世英語沼にハマり遭難しました。
これは一体なんなんね~~~
歌詞の内容もまだまだ理解が及ばないので、今後の課題でごじゃります。

今回、作中で聞えてくるのはこの曲であろうと、特定はできましたが
実際に使用されたオリジナル音源は、残念ながら見つけていません。
いつか見つけられるといいなぁ。。。

個人的にはデュファイ・コレクティブの歌が、お気に入りです
du
会員登録が必要なトコロ>https://ml.naxos.jp/work/146579



サクランボさま あまがえるさま ありがとうございました





以前、ベルばらパロ有りとUPしていた番組「タイムボカン24」。
http://bwv774.liblo.jp/archives/1064616541.html

この作品、TV放送時にはベルばら主題歌「薔薇は美しく散る」が使われ
楽しく眺められましたが、放送後ネットでの短期限定配信の際は
別音楽に差し替えられていました。惜しい。

他の番組でも同様の事があるようで、最近読んだ記事から一例↓

DVD版では似た感じの別の音楽に差し替えられている。
放映とパッケージでは音楽使用料の扱いが異なることによる措置である。
配信版はどちらか……? と思いながら観たが、残念ながら
音楽が差し替わったパッケージ版だった。
サントラ千夜一夜 / 腹巻猫(劇伴倶楽部)
第165回音楽ギャグでイェイ!〜ジュエルペット サンシャイン〜 より
http://animestyle.jp/2019/09/17/16291/

この記事で紹介されていたアニメ作品の場合は、内容に有名作のパロディが
盛り込まれている事もあり、余所の曲をTV放送時に流用音楽として採用。
DVD化した際には、それが別音楽へ差し替えられていたというお話で。
それが音楽使用料の関係からだったとは、へ~~~ でございました。
TV放送は基本一見さん。パッケージ商品は繰り返しが前提という感じなのでしょかネ。

そういえば、ベルばらアニメで音楽監督をしていた鈴木清司氏が
以前のインタビューで、同じ点について語られていました。

当時は、オンエアが基本的に最終段階で、オンエア分の楽曲使用料は、
テレビ局が一括して納めているから、一応何でも使う事ができるんです。
そういう感覚だったから、いろいろなものを使っていましたね。
(当時=昭和50年代ころ)
「出崎統の世界」大山くまお・林信行編著 河出書房新社 より

・・・なるほろ。
その自由度と鈴木氏の選曲センスが、結果ベルばらアニメに
更なる深みを与えてくれたんですね

TV放送とDVD等パッケージ版では音楽が違う、などという
寂しい事はベルばらでは起こらずに済みましたが
音楽集の完全版 が発売されてからはや三年。
音楽集としては大満足の一方、こちらから漏れた音源、特に
個人的に気に入っていた流用曲には、いまだ未練がございました。
流用曲ですから、未収録なのは当然で仕方ないことですけどネ~。
なので探しますよ。ぼちぼちと。
よぼよぼになるまで、どっかにあるじゃろ~と眺めてるかもへへ


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凄いです!
凄いですの第二弾!

ベルばらアニメ作中に流れる楽曲の中で、完全版音楽集にも未収録だった
身元不明曲を探しあてた方がいらっしゃいます!
と、以前にも紹介した事がありましたが、その続報で~す
許可頂いたので御紹介。楽曲情報が載っているのは、こちらのサイト様になりますデス。


http://www.ne.jp/asahi/s.cherry/blossom/

コンテンツ一覧の ”~FC2 BBS~” をクリックすると、アカデミックBBSがひらき
その中に「MUSICバンク 番外編〜♪」というタイトルがありますので、こちらが
ベルばら音楽好きさん必見ポイントです 他のアニばらコーナーも面白いの♪
他頁にも別立てで「MUSICバンク1.2.3.4」があるので、未読の方は是非

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第22話『首飾りは不吉な輝き』 

-----オスカルはこの時まだ気がついていなかった。
浮かれてはいるが、それはほんの一瞬でしかないことを。
市民たちの本当の気持ちを。そしてその素顔を…
 
ジョゼフ王子誕生を祝う市中の場面に流れていた元曲、この度判明しましたが
この使用音楽自体、ナレーションや市民のガヤ、効果音に邪魔され放題で
よくよく集中しないと元々の曲自体が聴き取り難く、難易度高し(苦笑)
ほんの数小節程度だったのを、よくぞ見つけました!と脱帽です。


他にも、劇場版アニメ(戸田恵子さんがオスカル役)中で
愛の神殿でフェルゼン&皇太子妃が並んでハープ演奏を聴いている場面。

こちらで流れるハープ曲も、オリジナルを発見されていましたが、このとき
我らがオスカルさんはといえば、妃殿下、あなたはご自分の感情に正直過ぎます…
と、離れた場所でひっそりと憂いているだけなので、個人的にはそう萌えず ←大失礼
特別な思い入れがなかったため自分、音楽的にも、そう気に留めなかった場面でした。

それが今回、「これ」と推定された演奏が収録されたCDを買ってみたら
素敵だったのでありますよ~
作中で聴くよりも、アルバムは更に良きかな良きかな
今まで楽器としては特に興味のなかったハープ曲ですが御素敵でした。
ラスキーヌの演奏って、ずっと聴いていられますねぇ


私、ベルばら作中で使用されているクラシック曲も好きな人間でしたので
こちらのサイト様で紹介されている音源情報を元に、CDを購入していました。

ベルばらアニメ自体が40年前の作品ですから、当然そこで使用されていたのは
古い時代、昔々に録音された曲であり。
けど、これがなかなかの名盤・名演奏の曲が多くて、それゆえに今でも
同演奏を収録したCDが買えちゃったりするのでありました。ラッキ~♪
全部が全部そうとはかぎりませんが、一度は廃盤になっても
名演奏だから形を変えて再発売されるチャンスがあるんですね。

ということで、ベルばらアニメ音楽を愛する御方さま。
興味がある方は未収録音楽の情報満載『ミュージックバンク』、必見でございますよ



あまがえる様サクランボ様、ありがとうございました~






世界の美術~そのルーツと魅力~



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