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つづき


今回こちらで、リクエストして流していただいたのは“ 革命 ”で
持参したCD(候補に考えた)中で、これが一番短かい曲であり
あえて、しっとり系やキラキラではないこの曲でも
ベルばららしさが伝わるかと思ったのですが。さてどうでしょ。

華やかさはもちろん、分厚さの中にも軽快なリズムがあり
緊迫感を滲ませる弦の動きと、迫力ある管の響き。
ひとつの曲としても綺麗にまとまっていると思うし
作品を知らない人にも飽きさせない長さも丁度良いかと思いまして。
…などと理由をつらつら述べなくとも、聴けば単純にこのとおり
カッコイイでしょ!という気分もあり(笑)

曲終了後のトークで 「なぜこの曲を?」ときかれ
「たくさん話して貰おうと思って短いのを」と、ごく簡単に答えたら
客席からも笑われました ま、いいの、いいの

私のリクエスト曲の他、腹巻猫さんが自らのお話中BGM的に
もう1曲流してくださったのですが、そちらは “ 情熱の紅いばら ” でした。

実は私、その曲がリクエスト聴きたい曲第一候補で。
完全版で新ミックスされた曲、後半部分が特に好きでですね。
会場の大きな音で聴けたら幸せかな~と思って一応持参はしたものの
演奏時間が5分以上あるので取り出せず、仕舞い込んでいたのです。
なので、自分的大好き曲が前触れなく聴こえてきた時はめちゃドッキリ

・・・ちょび泣きそうになりました。最初。
・・・我慢しましたケド。あんなトコで泣いたら大惨事
だから、曲が気になる~トークも気になる~と頭の中ぐるぐるで
最初は耳が6個くらい欲しい状態に陥りました。
中盤これから…というトコロで音量を絞られたので、トークに集中できましたが。



そのトーク内容はといえば、正味5分ない程度かな?と思いますが
今回マルチのテープからもう一度つくり直した時も
エンジニアさんが1度ミックスしたものを猫さんが聴き
派手な感じではなく、おさえた感じにして貰ったとか
(初版オリジナルの雰囲気にあわせた手直し)ぶらぼ

発売元のユニバーサルでは、発掘したテープを扱える設備環境がなく
腹巻猫さん自らあちこち電話をして扱えるスタジオを探し出し
重いテープを持参して、その作業に立ち合ったとか。

昨年、急に降ってわいたようにいきなり完全版が発売になったのは
たまたま腹巻猫さんが、今回発売元になったユニバーサルミュージックと
仕事上の御縁ができていたからだったようで。

猫さんの思惑(意訳)
→ ずっと完全版を出したいと思っていた
→ ここには東芝とポリドール(系キティレコード)のベルばら音源があるなあ
→ ユニバーサルさん、こういうの出してもらえませんか?(とプレゼン?)

などと、その辺の流れが、するする上手くいったからのようですネ。
やはりこの方が動いてくれたから、完全版は発売されたのだわ。。。と
改めて感謝でございますふふふ

もしこれが今年だったら、50年45年の節目行事かな~というような
勘違いをしていたかもしれませんが、昨年発売でよかったのかも。
あれこれ今年いっぺんに登場すると、お財布事情が追いつきませんから た~いへん

あと、ベルばら完全版CDは大変好評で、初回に1000セット以上売れて
近辺のサントラとしては大ヒット作になった、ということでした。
他作品のサントラトークの時、苦労したのに400位しか出なくて渋い顔された
(そちらの作品は)重版はないと思うので、今のうちどうぞ的お話もありましたから
ベルばら完全版は本当にヒット商品になったようですね~


さてさて、ここまでがイベントの前半部で時刻は6時頃。
後半もこのまま参加して聴いて居たい…という未練はあったのですが
今回はここで退出いたしました。アントワネット展へ行くために、です。

本当は昼、明るいうちに六本木のギャラリーへ行きたかったのが
会期終了間近のアントワネット展は、時間帯によっては平日でさえ2時間待ちという
状況になっていて、日中に鑑賞時間がとれなかったのでありました (泣)

実際アントワネット展、行けて良かったです。
けど、こちらSoundtrack Pubでの後半部に居られなかったのも残念無念。
こういうのが地方在住者の辛いトコロですね~~仕方ないけど。
もっと身近に住んでいたならば、じっくり参加出来るものも多いでしょうから。

オッタンタ170218
帰り際写した会場入口
こちらから階段ぐるぐるのぼった二階がスタジオ80でした


今回、少々きつい弾丸ツアー的な行程で動いたのですが
それでも行っただけの甲斐はありました。充実





2月18日土曜日
Soundtrack Pub #30 へ行って参りました。

一見、ベルサイユのばらとは関係なさそうな催しですが
特集内容が “2016年劇伴大賞&話題作メイキング秘話”
といえば、ピンとくる方もいらっしゃるでしょうか?
はい。ベルサイユのばら完全版CDを制作された
腹巻猫さん主催のイベントです。

このイベント、今回の特集:劇伴大賞コーナーは
2016年に発売・発表された曲が対象という事で
ベルばら完全版CDは、ばっちり該当作であり、おまけに事前の告知に
「推薦曲がある方は会場にお持ちください」と案内があったのです。
これはもしやチャンスなのでは?と悪知恵が働いたわたくし…
という事で今回、推薦曲のCDを携え、東京まで馳せ参じたのでありました。




この日は15時開場20時終了というスケジュールで
会場は蒲田にあるスタジオ80(オッタンタ)。
想像と違ったのは会場自体がとてもコンパクトだった事。
主催&御客さん同士お互いが、め~っちゃ至近距離で。
あまりにも近くて最初気付かなかったのですが、開始前から
正面テーブル席に腹巻猫さんがさりげに掛けて待機していらっしゃいました。
ニット姿で寛ぐじぇんとるま~ん

コーナーを始める前に、まず推薦の「音源を持ってきたひと~」と挙手確認。
合計十人以上いらしたので、持ち時間は、おひとり様8分と決定。
・・・え。持ち時間?
と思ったら、なんと音源持参者(曲推薦者)は正面に出てきて
曲紹介など自由にトークするというまさかの展開で!!! うそおおおお!?
ごく普通にラジオのリクエスト的な感覚でいたので全然違ってめちゃびっくり!

実際始まってみたら更に驚き。
ご参加の皆さんてば、すんごく濃いファンさんばかりなんですよ~。
そうとは思っていたものの、想像の上をいく奥深さの方もいて。
持ち寄った音楽ジャンルも様々、音楽に対する嗜好、考察も様々な角度から。
アマチュアではない方もいらっしゃいましたし
ちょっとした研究発表的な雰囲気もありました。

因みに会場内の配置はこんな感じ。

170218zu0
正面テーブルに腹巻猫さんと音源持参の推薦者。背後にDJ。
そして三者の目の前、すぐのところに観客の皆さま。近い近い。

(もしかしたらテーブルは4本足ではなかったかも?)


常連さんらしき方(というかほとんど常連さん?)から曲紹介が始まり
後半いよいよ順番が回って参りました。
元々「こっそりと楽しませてもらお…」と目論んでいたものが
それどころではなくなってしまったので、もう逆に開き直りデース。

おほんおほん。え~と。
「ベルサイユのばら完全版を持ってきました。曲がかかれば
制作者の腹巻猫さんが何かお話して下さるかと思って」
と、腹巻猫さんにあっさりトーク丸投げ。 にゃ!?

当日行く前から、会場で曲さえ掛かれば、制作者として何か
コメント頂けるのではないかなー?という下心はあったのです私。
まさかご本人様を目の前にして、直球でお願いする展開になるとは
思いませんでしたので、嬉し恥ずかしで内心は悶えてましたけど

他の参加者さんの持ち時間の時は、ふむふむと相槌をうったり
ちょこっとお話を挟んだりする程度だったので
いきなり話を託された腹巻猫さんも、びっくりドッキリだったと思います~




長くなりそうなので分けます



※蛇足※

こちら蒲田へ行く前、東京駅一番街で期間限定?出店中の
ベルばらSHOPを眺めていたら、隣に男女二人組さんが来ました。
聞こえてきたのは中国語ぽいのですが、どこか違うような?
けど、その中で唯一聞きとれたのが「おすかる」という名前で(笑)
さ~すが隊長。有名人ですね~~~





 パッケージなど。デザイン

外箱(&CDケース表紙部分)の姫野さんエンディング絵と
ブックレット裏の肖像画部分は、フィルム映像ではなく
きちんと原画からとり込まれたものだそうです。ふむふむ。
どこまでも抜かりありませんね~綺麗ですもんね~

CDケース裏側の右端縦一列に、アニメの止め絵が入っているのは
デザイナーさんのアイデアであった一方
CDケース内側に印刷されていた、LP&CD一連のジャケット集は
腹巻猫さんの私物を撮影されたものだったそうです。さ~すが!
この日、ライブ会場にもLPを持参されていましたデス。

CD表面の印刷は三色のシルク印刷。
壁紙のような地模様にパール系の銀色を使い、その上に
各ディスク毎に違うインクを重ね、文字と薔薇は白にした。という事で
薔薇は白にしましょう、と提案されたのも、今回デザインを担当された
デザイナー徳武佳子さんだったそうです。

「ベルばらを最後までご覧になった方には納得していただけると思います」
という説明を伺うまで、恥ずかしながら私、その意図に気付いていませんでした。
きゃ~~!? あえて 白!ラストシーンの薔薇 !!
漠然と、既視感はあったんですけど、音に夢中になってて見過ごしていました。
薔薇のデザインもそうなってますもんね。
そこまできっちり計られていたとは凄すぎます!なんてこったーい
ベルばらアニメを熟知したデザイナーさんだったんですネ~(溜息)

と、このあたりは既に持ち時間切れ。駆け足での御話となりました。




会場では物販もしていて、ゲスト&トーク内容に関連したCDも置いてありました。

最後の最後に、ちょっぴり流用曲の事にも触れましたが
「劇場版エースをねらえ!」には「エースをねらえ!」から流用した曲もあるのだそうです。
この辺、なんだか男性陣にウケていましたが、有名なのかしら。
流用の流用の流用。という事で、流用三段活用 <もー意味不明

他にもトーク中「おお~」とか「ほお~」とか男性諸氏からはちょこちょこ反応があり
なにやら感心されている御様子でした。
サントラファンの方には専門的な凄さは、私なんかよりもずっとよく判るんでしょうね~。
単なる復刻物でもありませんし、みっしりと詰め込まれ
手が込んでいる作りだから、という事もあるかしら?


さてさて。
文字にすると長いようですが、腹巻猫さんの完全版制作トークは
ここまでございました。あああああ。
判ってはおりましたが30分というのは、やはりあっという間でした。

途中、やや大きめの地震(東京では普通ですか?)もあり
地下でも意外と揺れるんだ?などと思う経験もありましたが
でもでも今回ライブに参加して、実際良かったと思っています。

お話だけではなく、あの地下空間で、普通では聞けない音量で
" 麗しき人よ! " を浴びるように聴けたのも幸せでした。
時間さえあれば、他のサントラ曲も聴きたかったです。

コンサートホールだと、マイルドに拡散する形ですけど
ライブハウスだから、閉じられた空間に音が充満する形なんです。
煩いだけの音は好きじゃありませんけど、今回のは良かったですね。
こういう大きな音って特別です。
押し寄せ包まれてる感じ。いいですね~~~ うっとり 


という事で、レポもどきは以上でございます。
いつも通りの散らかった文章にも関わらず
御静読どうもありがとうございました~ぺこたん




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マルチ、ミックス、つづき

24chマルチを回せる機材がない。
dbxを扱える機材はもっとない。と、前回ちょびっと書きつつも
dbxに関しては何をするのかな?と思っていたら
どうやら80年代当時施されたノイズ処理を、今一度
処理する前の音、元に戻すという作業が必要だったようです。
メイク落としてすっぴん に戻すようなものでしょうか。

さて新ミックスの御話。
BGM。台詞なしの音源探し → どこにもない(困)→マルチから作っちゃえ

という事で、スクリーンにはマルチのテープを回した機器が映しだされ
24個ならんだ小さいメーター(モニター)を示し
「ここにトラック毎の音量が示される」等の説明をいただきました。

「デジタルで取り込んで、デジタルでミックスした」
…デジタルデータ化して作業した…ということで
なんとな~く、漠然としたイメージはわきますが
この後の具体的な作業は、もう素人には想像が追いつきません

その脱落しかけた状態を察した訳ではないでしょうが(笑)
ここで実際の「部品」状態の音を、1つずつ聞かせて下さいました。

「これがベース。これがギター。これがストリングス」
元曲は “ 麗しき人よ! ” で、ストリングスというのは、その冒頭に聞こえる
印象的な、弦楽器音のことです
私達がCDで聴いているのは、これらをミックス(合わせて調整)された音で
ミックスをしないとモノラル状態のように聞こえてしまうそうなんです。

部品としての音の次に、それら音部品を単に集めて重ねただけの
ミックス(調整)していない状態の曲を聞かせてもらったのですが
なんというか…私の個人的感覚ですが
棘棘しているけど、全体ぺた~っと真っ平ら。な印象を受けました。
(会場が地下の閉ざされた空間なので、音自体は大きいです)
まるで全員自分が主役と思い込んでバラバラに声を張り上げているかのよう。

続けてミックス後の調整された音(曲)を流されたところ、本当に違いました!
奥行き、立体感がでて滑らかにまとまってる感じ。面白~い

今回新たにミックスし直すにあたり、各音のバランスを、当時と同じように
したかったけれど、ボリュームの配分までは記録がなかったため
その辺は耳コピで頑張ったのだそうです。お疲れ様でございます~。

ブックレットを見ると、最後の頁にスタッフ表示がありますが
この作業を担当されたのは、ミキシング・エンジニアの佐藤一一さん。
「さとうひとしさんです。誤植ではありません」
だそうです。・・・お聞きしなければ読めませんでした(笑)

そう。帰宅後ブックレットを見直すまで気付かなかったのですが
巻末のスタッフ表に、企画協力&リマスタリング・ディレクションとして
御名前のある高島幹雄さんが、このライブの主催(司会)者さんでした。
なかなか愉快なノリの方でした


リマスタリングのこと

音量・音質を整える御化粧直し。だそうです。
曲全体の品質をあげる作業、と思っていいかしら。
アニメ本放送と再放送リマスター版の違いもそうですよね。
あちらは映像の質をあげる作業という事で。
(正確には映像以外の部分も含んでますが)
BDの後、VHSを見ると一目瞭然ですもの。
時の流れって凄いわ~・・・と自分の年齢を思い出す時。あいたたた

さてその御化粧直し。
メイクやファッションにも流行があるように
そもそも音の整え方が、今と昔では傾向が違うそうです。
最近は音楽を楽しむ環境も変化していますから、全体としては
ぎゅっと圧縮して、音の粒をそろえる形。
あと高音・低音を特に意識して派手にする?という傾向かしら。

昔々、80年代はあまり音をいじらなかったそうです。
わりと素直なままだったようで、今回は、その昔通りの
雰囲気を残す方向を、目標にされていたと語られました。
このあたりの説明を聞けて嬉しかったですわたし

ここでも音の様子を視覚化して御説明。
音(曲)を波状に表したものです。こんな感じ↓
イメージ
こちらはイメージ用に私がとりあえず作った図です。
なので判る人には下段はすごく嘘臭いと思いま~す(笑)
音楽ファイルの編集ソフトに表示したものを更に強調しただけで
ベルばら曲でもありませんのでご注意を。ぺこぺこ


という事で、こちらの波状図。
上が素直な昔のタイプ。下が現在のタイプとなっています。
(しつこいけどイメージです。イメージ)
元のままだと、今では音の圧力が不足するという事で
そこを昔の印象を損なわないまま、音圧のある
メリハリが効いたものに仕立てたという事でした。
現在の波形タイプは、アイポットなどに入れたものを
ヘッドフォンで聴くのに適した形らしいです。

えーと。
音圧というのを、またまた食べ物で例えるならば
お茶碗一杯に、ふんわり盛りつけたご飯が、昔のベルばらちゃん。
同じ茶碗に、ぎゅうぎゅうに詰め込んだご飯が、完全版べルばらちゃん。
どちらも同じ1杯。同じ「ごはん」という食べ物。
違うのは、その粒粒の量(密度)という事になるかな。
同じご飯だけど昔の御茶碗には、てんこ盛りに出来なかったそうです。
よって、昔は入っていなかった(音の)粒粒が、今回の完全版には
ぎゅうぎゅうに詰まっている。というイメージを持っていただければと。


そして会場に流された“ 薔薇は美しく散る ”
聞き比べです。
旧CD→完全版CD続けて聞いたら、これまた確かに違いました。
完全版の方が濃い印象です。
五歩くらい前に出てきてくれた感じ。
同じ音量のはずですが、なんだか輪郭がハッキリしています。
自宅では、ここまで判らなかったですよ~~。
我家のデッキが古いせいもあるでしょうけど(悲)
ライブハウスで大音量、という環境で聴いてるお陰かもしれません。

このリマスタリング作業の時、ハイレゾというCDよりも高音質な形にして
作業してから、CDレベルに戻した?ような御話をされていました。

ここで、あれ?っと思ったのですが。
今回こうして作業されたハイレゾ(CDよりも高音質な)音源が残せているとしたら
今後、またまたもしやの、まさかの、なにかのチャンスさえあれば
まるで今、自分の隣で演奏しているかような臨場感あふれる素晴らしい音楽の
ベルばら超★完全版 』が登場するのかも!?

とか話してみたら、すでにハイレゾ表示のあるDL版(旧CD曲)が出ている事を
ハイスペックな(笑)友さんから教えて貰いました。わーお

けれども、私が見たのはiPhone用だったのですが
ハイレゾ対応の機器で聴かなければ、きちんと違いが
感じられないようにも聞いていましたが、どんなものなのでしょうね。
iPhoneなら大丈夫なのかしら?
我家の電化製品はTV組以外、みな高齢化しておりますので
試す事が出来ませんのです……ごほごほごほ。



などと脱線してしまいましたが、、詳しい事は自分素人ですから
隅々まではきちんと理解出来ていないかもしれませんが
この度の完全版CD、ミックス&リマスタリング作業については
いろいろ考えられていて、すごく丁寧に手をかけて
音作りをして下さったんだな~と感じられて
感謝でいっぱいでございます!! 本当に




のこり1つ、つづきます



mf1


ここでちょっと脱線。念の為の再確認。
興味のない方、よく知ってる方には不要な頁です ペコ


そもそもマルチトラックテープとは?
なのですが、演奏された音が、楽器毎に一つずつ
バラバラに収められた状態のテープのことでした。
バイオリンならバイオリンだけ。ベースならベースだけ。
私達が普通に聴いているCDは、それらが混ざり合い
調整され、ひとつにまとまった後の出来上がり品。


今回マルチトラックテープが発掘されるまで、レコード会社にて
ここにあります、と認識&保管されていたのは、マスターテープで。
これは私達が持っているCDの、お母さん的ポジションのテープです。

見つかった マルチトラックテープは材料集。
既にあった マスターテープは、それを料理した仕上がり品。
一般に発売されるCDは、そのマスターテープの複製品という感じ。


またちょっと戻しますが、先回の料理の例え。
出来上がり品が、カレーライスだとしたら
ジャガイモだけ。人参だけ。玉ねぎだけ。という具合に、切った形で
保管した状態が、マルチトラックテープという名の冷蔵庫なのでしょうね。

その準備されていた食材を、丁度良い具合になるように調理する事が
今回 「 ミックス 」「 ミックスダウン 」と言われていた作業部分です。
ブックレットにも「 新ミックス(今回ミックスした) 」という単語が散見されましたよね。

完全版でカラオケバージョンや、台詞抜きの状態に再現された曲は
入っていた「人の声」を消したわけではなく
「人の声」という材料を混ぜないまま
その他の素材だけで作り直されていたという事です。


とかなんとか、わかったよーな事を書いていますが
私ずぶの素人です。すみませーん!!!
御存じの方には幼稚園児並の例えでしょうから、すっごい恥ずかし

個人的な事ですが、若い頃15年程、楽器店で勤務しておりまして
周囲に音楽通や、マニアなお客さまも多かったもので
(そういえば変わり者も多かった……あ、自分もか
世間一般には必要ない、日常生活には使えない雑学が
勝手に入ってくる環境下にあったんです(苦笑)
知らない世界を教えてもらえるのは、それはそれで楽しかったですけど

ただ、話には聞くけれど、実際に機材を操作するような事は皆無で。
だから私の音響関連知識は初歩の初歩。
ごく浅く穴だらけ。という自覚もあるので、今回も
これをぽちぽち打ちつつ、この認識や表現が間違っていないか
当時の知り合い、詳しい系の人に尋ねたくて探してみたのですが
残念ながら行きあたる事ができませんでした。あぁぁちょっと不安~。

そもそも、ぜんぜん専門的な事も言っていませんが
ライブ話に関しても、前回からみて
完全な間違いや真逆の勘違いは、一応ないはずではありますが
もし誤りがあったら判り次第、訂正をいれるように致します。


でですね。
かつては演奏会などの裏方もする事もあり、音響さんの腕次第で
耳にする音が全然違う様子も、目の当たりにしてきていたのです。
(知識、技術の他、それらを駆使するセンスが大事と思います)

なので、ちょっと作業ジャンルは違ってきますが
今回の完全版を聞いていると、いかに制作サイドさんが
最初にあったサントラの原点を大切にし、当時に忠実に
丁寧に再現しようと作られたかが、よくよく伝わってくるのです~。
(あくまでも私個人、素人レベルでの認識ですヨ)
とってもとってもベルばら音楽、愛されてるなぁ とも思うのです。

例えが極端かもしれませんけど、死蔵され埋没していた文化財が
きちんと当時のままに、忠実に修理復元されたような気分もありますデス。
大袈裟過ぎでしょか?(笑)
すみません。それだけ私、ベルばら音楽好きなんです。
好きなものが大切に扱われているのは、それだけで幸せですねぇ



続きは後日 

ロフトA開始前
会場内 始まる前、ステージで店舗の人が説明中

正面スクリーン右脇、ステージ上にミニテーブルと椅子。
中央寄りに腹巻猫さん、その隣に司会さんが陣取り
更に見切れている右側奥の一歩引っ込んだスペースが
DJブースのようになっていて
DJ・音響&コメント・突っ込み担当?さんが常駐されていました。
ただし、腹巻猫さんの時は、ほどんど氏の独演会状態。
時間内に話し尽くすべく、弾丸トークぽかったかもしれません(笑)








ミュージックファイル・フェスタ vol.8
2016.7.17 in 阿佐ヶ谷ロフトA

トークライブ・レポもどきです。
千夜一夜記事など既に出ている事は割愛しました。
知識不足でよく判らなかった点もありました。
なので、長い割には内容薄いですゴメンナサイ。
私の雑多な感想が入り放題なのも御容赦下さい


オープニングトークから

お目当ての腹巻猫さんが登場されたのは、5分以上たった頃。
挨拶もそこそこに「時間がないので、さっそく」と告げられた途端
どんっ と流れてきたのが、サントラ曲 “ 麗しき人よ! ” でした。

・・・ふい打ちです。
この曲を聴くと、オスカルさんのマント姿がパッと浮かぶので
いきなり胸きゅんしちゃいましたデス~~っ!
次の瞬間 「別の音でした」 と、ブッチリ切られましたけど(笑)

すぐに差替え " 薔薇は美しく散る " OPカラオケをバックに流しつつ
《完全版》CD制作に関して、どういう点をお話されるか御案内。
既に購入済なファン以外の、フリーな一般さんにも判るよう
説明されるので、以後、所々既出ぽいお話も入りました。


スクリーンをみながら

ブックレットに音源リスト一覧がありますが、そこに載っている
今回、捜索・発見されたテープ等の実物写真をスクリーンに映しだし
それぞれに解説を加えて下さいました。

正面に、どーんと " ポリニャク夫人の歌 " 表記が現れ、どよめく男性陣。
このどよめきはどういう意味かな~?(笑)
男性陣にもベルサイユのばらを、ちゃんと見てる人はいるでしょうし
ベルばらアニメは見ていないけど、サントラ音楽のファンという人も
いるようなので……ポリニャク夫人って有名なのかしら

" オスカルのピアノ " も 映画版で使われたものが、今回テープで
見つかっていましたが、このような録音があったという事は
TV版ピアノや他のクラシック由来曲とは違い
本当にこの場面のためだけに、弾かれたものだったんですね。
映画用、、、腑に落ちたような、残念なような、、、、、ははは
なぜTV版アレンジを使わなかったのかしら?


音源リストの、主題歌関連として載っているものの上から二つ目
【1979年9月28日キティ伊豆スタジオ ~ シングル盤用マスター】
と書かれたものは、ベルサイユのばらOP・ED二曲しか
こちらのブックレットには載っていませんが、実際には
ベルばら以外のまったく関係のない曲と一緒にテープに収まっていました。
私は一番後ろに居たため、はっきりとは見えなかったのですが
渡哲也さんの名前があった御様子?あとマルコポーロの歌とか?

で、ベルサイユのばら主題歌を歌った鈴木宏子さんは
静岡出身という噂があったので、伊豆スタジオで録ったのではないか?
という推測もされていました。
マルチトラックテープそのものは、直径約30cm、厚みが5cmくらい。
重さ5kg だそうですから、漬け物石にできちゃいますね。


テープと一緒に見つかったもの

今回発見されたテープと一緒に、作詞家山上路夫さん直筆の
歌詞カードなども出てきたそうで(もしかしたら山上さんの
手描き文字の歌詞カード、という意味合いだったかも?)

他には " MAGICAL ROSE " などのメロディ譜もありました。
遠目には手描き五線譜に見えました

歌詞カードの曲名部分には
" 星になるふたり(C`est Toi) " は" C`est Toi " だけ
" 私はとらわれびと " は " 愛のとらわれびと " と書かれてあり
これらは、現在のタイトルと元々の曲名が違っていたようだ。とも。

今回、歌詞資料が出てきた事で、これを参考に歌詞カードを
校正したので、旧CDである「サントラ&名場面音楽集」と
今回の「完全版」とでは、掲載されている歌詞の一部が
違っているそうです。さぁどの曲の、どの部分でしょう~?

…帰宅後、確かめてみたらホント、違っていました ぉぉ~
歌詞カードを見ながら聴く、という習慣がないので
わたし、今迄まったく気付いておりませんでした
" 星になるふたり(C`est Toi) "など、歌詞カードを
並べ比べると、間違い探しクイズのようです。
変化したのはどこでしょう?みたいな(笑)


ドルビー と dbx と 職人さん

カセットテープを利用した事のある世代さんなら
dbx は聞いた事がなくても、ドルビーという単語なら
聞き覚えがあるのではないでしょうか。
映画のスタッフロールなんかにも、マークがあったりしましたよね?

ノイズリダクション(ノイズ抑制)方式の違いらしいですが
私みたいな素人には、詳しい事はさっぱりぱり??です

今回発掘されたテープでは、今もあるドルビー式ではなく
dbxを採用されていたそうで、テープが見つかり喜んだものの
あとあとの作業が何やら大変だったらしく…。

そもそも今回発掘されたマルチトラックテープそのものが
古い製品なものですから、それを回せる機材・スタジオ
&容易に扱える職人さん(エンジニア)がいなくて
そこを見つけ出すのが大変だったそうです。
どうやら先のdbxも同じ理由のようで、扱える人、機材が
簡単にはなかったという問題が。


マルチ、ミックス、段々専門的なところに

今回、歌詞資料と一緒に、トラックシート(もしくは録音シート?)
と呼ばれる24コマ(横長二段の升目状)の表に、音(楽器名)の
割り振りが書かれている資料も見つかっていて、これがあると
マルチトラックテープの、どのトラックに何の音が入っているかと
曲全体の楽器編成がわかり、作業がその分容易になった御様子です。

身近で例えるなら料理かな。
そこで使われている食材すべてが書いてあった、とでもいう感じ。
どこに何が置かれているかも判ればね。

食べたものが美味しくて、自分でも作ってみようとした場合
このようにレシピに準じるものがあれば、時間がたってからでも
再現は簡単にできますよね。
何をどのくらい使われてるんだろう?と、1から悩む必要もなくなるし。



長くなったので、わけます


mf-0



行ってきました阿佐ヶ谷ロフトA。

念の為書き添えますと、こちら、完全版音楽集の
制作を主導された(と思われる)腹巻猫さんが
完全版トークをしますよ~と告知されていたイベントが
開催された会場でございます


こういうタイプのトークライブは初めてで
もっと若い人が多いかと思っていたら案外そうでもなく
ゲストが登場する度に 「かんぱ~い」 とか
なごなご雰囲気で、気軽に楽しめました。
※参加チケ以外に当日400円以上の飲食をする形。
2オーダー以上で、プレゼント抽選券配布。


来場のお客さんは9割方男性で、全体としては
40人から……50人いたかどうか、かな?
会場の箱いっぱいになっていましたね。
内容からして、おたっきーな空気か?と危ぶみましたが
主催者(司会)さんの個性なのかノリの良さから
わりと明るく軽快な雰囲気でした。

私の斜め隣に、あとから若い女性がいらしたのですが
この人は絶対ベルばらファンだったと思います~ドキドキドキ
見た目年齢的に、アニメリアルタイムさんではなさそうだし
でもここまで来られるという事は濃いファンさんのようだし
……うろうろうろ。話かければよかったかしら?
綺麗な人だったのでちょっと気おくれしちゃいまして……
もじもじこ
他にも、ベルばら話終了後に退席されたお二人組も
おそらくはファンさんだったと思います <勝手に断言


さて今回のイベント:ミュージックファイル・フェスタvol.8
そもそも存在を知ったのも、これが初めてだったので
通常版がどういうイベントなのかは判りませんが
今回のメインは、プログラム表記や配分時間からすると
〈ウルトラマンダイナ&ガイア〉
〈子門真人リスペクト〉の二本立て。

ベルばらについては、最新CD制作情報として
前菜的?時間帯に語られたのみでございます。
30分程と言う事は予め判っていたものの短かったです。
もっともっと聞きたかったですよ~~~っ

腹巻猫さんも結構気合が入っていらしたのか
myパソコン持参で、スクリーンに写真あげたり
ベルばら音楽を流したりと、頑張られていましたが
最後に時間があれば裏話、という
( 私的には一番美味しそうな!? )部分が
結局、時間切れで省略されてしまいました。

冒頭、簡潔に内容を案内されたのですが
いや、絶対これ30分じゃおさまらない内容でしょ。
と思っていたら案の定… あーあ
これは是非、独立した90分番組にして再度の開催を希望いたします!

あ、しまった。
こういう事を会場アンケートに書いてくればよかったのですね。
あああ。。。しっぱいしっぱい。。。。。
次はもうないかなー?とは思いつつも、叶う事ならいつかの機会
腹巻猫さんには、ぜひぜひ完全版の濃ゆい話を
マシンガントークでかまして頂きたいと思うのでありました。

あ~も~マジ残りも聞きたかったですわよっ ふんが~
思っていたより、より専門的な内容向きではありましたけど
猫さんのベルばら愛が滲み出た(それでも冷静な)トークを聞くのは
私的には、じわじわ楽しかったんです。

そういえば、猫さんが想像よりも年齢上の方だったのにも驚き。
”腹巻猫” というネーミングからは想像できない
どこぞの企業のエライ人?という感じの風貌の方でした <個人的感覚


という事で肝心の内容については、ちゃんとまとめてから後日。はい。
当日、会場で映された画像によるものが主だったり
どちらかといえばサントラマニア向き?ネタでもあったので
現状、とりあえず雑多に書き散らかしただけの私の文では
人様には何が何やらな乱文にしか見えないと思うので…(冷汗)
整理してからUPしますデス。ペコ

ロフトA-(2)
  会場入口  (地下一階)

アニメ音楽集《完全版》の
音源に関する記事の御紹介です ↓

サントラ千夜一夜 / 腹巻猫(劇伴倶楽部)

第81回 薔薇は美しく散る 〜ベルサイユのばら(1)〜


http://animestyle.jp/2016/05/24/10190/


今回の制作に携わった関係者さんによる記事。
ブックレットに収めきれなかった事も、ここで記事にされるようです。

発掘曲やら別テイクが聴けるのは大歓迎で感涙ものですが
”他作品からの流用曲などは原則として収録していない”
という事で、ちょっぴり不安も…。
ずばり収録されてないものもあるという事かしら?
原則って?原則ってどのへんまで??

私もわりと、こってこてのファンですから
NGテイクとか、わけわからんイメージソングとやらも
充分聴いてみたい気、満々なんですけどね~(笑)
志垣さんのエンディングNGテイクはないのかしら?

こちらの記事、題に(1)とあるように、制作背景など
今後、続編記事も出るようで楽しみです。


薔薇は薔薇は♪
BAa
 けっこう美味い(もぐもぐ)
 ・・・・・本当に?






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